都営交通へ

都営新宿線

【更新情報】2022.8.31 内容更新(都営新宿線車両全編成の10両編成化

 都市高速鉄道計画第10号線として計画および建設された都営新宿線は、1978年12月に最初の区間の岩本町と東大島(ひがしおおじま)までの間が開通し、その後は1980年には新宿まで開通したと同時に、京王線と相互乗り入れを開始している。さらにその後、東大島駅から先は、1983年以降順次開業し、1989年3月には千葉県市川市へ乗り入れて、JR総武線の本八幡(もとやわた)駅まで開業し、1997年からは急行運転も開始するなど、今日の路線ネットワークが完成している。

現在の運行内容

 新宿線における運行内容は、新宿〜本八幡間の線内運転より、おもに新宿駅で京王新線へ乗り入れて笹塚まで運転されている列車がほとんどで、京王新線自体が都営新宿線の延長区間のように扱われており、笹塚〜本八幡間(初台駅・幡ヶ谷駅を含む)は事実上一体化されている。

 列車種別では開業当時は、線内は全区間各駅に停車していたが、1997年からは急行列車が登場し速達化を図っている。当初は新宿〜本八幡間の線内運転のみで平日の日中だけの運転であったが、2001年からは休日のも運転され、さらには京王線へ直通するなど、新宿線における看板列車となっている。

急行

 1997年から運行開始された線内の優等種別で、笹塚駅から本八幡駅まで運転されている。概ね日中20分間隔で運行され、新宿線内は途中市ヶ谷と神保町、馬喰横山、森下、大島、船堀に停車する。かつては京王相模原線の橋本駅発着であったが、2015年のダイヤ改正からは京王線方面においては笹塚駅発着となり、笹塚駅にて橋本発着の準特急に接続している。全列車10両編成で運転されている。

 2022年3月12日に実施のダイヤ改正では平日は1日4往復(新宿・京王線方面は午前中、本八幡方面は午後)のみ、土曜休日も新宿・京王線方面行は1日7本(うち1本は大島駅始発)の午前中、土曜休日の本八幡方面行は1日8本(うち2本は大島駅止まり)の午後のみへと大幅に減便された。

各停各駅停車:京王線内区間急行や快速なども含む)

 急行の登場前からの主要運転内容であり、新宿駅(京王新線:新線新宿駅)を境に種別が変わり、京王線内は快速、および区間急行が殆どであるが、ラッシュ時においては京王線内急行も加わっている。主に本八幡駅から橋本駅までであるが、一部は調布駅まで区間急行、さらに調布駅から高尾山口駅まで快速で運転される列車、および全区間各駅停車で本八幡駅から八幡山駅まで運転される列車が、それぞれ平日のラッシュ時において設定されている。列車編成はかつて8両編成が主役であったが、現在ではすべて10両編成にて運用されている。

現在の運行車両

都営(東京都交通局)車両

都営10-300形車両

 10-000形車両に代わる都営新宿線の主力車両で、新宿線初のVVVFインバーター制御車両。JR東日本のE231系車両を基本に設計されているのが大きな特長となっている。当初は8両編成で登場したが、輸送力の増強を目的に2010年から一部の編成が10両編成化されており、2022年8月以降は10両編成4本が在籍している。2019年現在は8両編成8本、

都営10-300形後期車

 JR東日本のE233系車両を基本に、2013年9月に登場した10-300形のモデルチェンジ車両。全車10両編成で製造されており、順次10-000形を置き換えている。今後も10-000形の置き換え用、および10両編成化への増強用として、当該車両が10両編成にて製造されて行く見込み。

京王車両

京王9000系9030番台

 これまで活躍していた6000系車両(6030番台)の代替や京王線においての21世紀の車両として2001年に登場した京王電鉄の通勤型車両。当初は8両固定の地上専用車のみであったが、2005年には10両編成の都営新宿線乗り入れ車の9030番台車も登場し、現在における京王線車両の代名詞になっている。現在では井の頭線を除く京王線内運用や都営新宿線の運用を幅広く受け持っている。

京王5000系

 京王線の座席指定列車車両として2017年に登場した京王電鉄の最新型車両。2018年2月から運用を開始した「京王ライナー」専用車両として2019年5月現在、10両編成5本が在籍し、「京王ライナー」ならびに都営新宿線への運用にも活躍している。ちなみに都営新宿線へ乗り入れる京王車両の運用番号が50番台に限り、5000系の運用となっている。

過去の運行車両

都営10-300R形(2005年〜2017年)

 10-300形車両に登場の際、コスト削減のために10-000形車両の中間車両のうち、比較的車齢が若い車両を組み込んで登場した編成で、先頭車の両端は10-300形、中間車は10-000形といった変則的な内容の編成であった。あくまで10-000形車両の一部更新名義であったことから、10-300R形と呼ばれていた。全編成8両編成で運用され、10両編成化による10-300形(後期車)への置き換えによって、2017年2月に運用を終了している。

都営10-000形(1978年〜2017年)

 都営新宿線が開業した1978年から運用されているオリジナル車両。前述の後期車も含め1997年の長きに亘って製造されており、デザインも豊富になっているのが特徴である。1971年に登場した試作車両も含めて初期車両は殆どが廃車になっており、これらを含めたオリジナル車両は、すべて引退している。

都営10-000形後期車(1997年〜2018年)

 都営新宿線の急行が登場した1997年に登場した、10-000系車両の最終グループ増備車両。当時、各鉄道事業者などにおいて、VVVFインバーター制御車両が相次いで登場したものの、当時の都営新宿線においてはATCのタイプが古く、誘導障害が懸念されていたことから、やむなく電機子チョッパ車での製造となったことが挙げられている。これまで8両編成2編成が在籍していたが、前述の前期オリジナル車両とともに淘汰が進行され、2018年2月11日の運用をもって終了し、10-000系の40年の活躍に幕を閉じた。

京王6000系6030番台(1980年〜2009年)

 1972年に登場した京王初の20m4ドア車両。都営新宿線への乗り入れは1980年の新宿〜岩本町間の開通と同時に開始され、当初は岩本町駅まで乗り入れていたが、その後1987年には大島駅まで、1991年には本八幡駅までそれぞれ延伸されている。以来、都営新宿線直通運用ならびに京王線内運用の主力として活躍したが、2000年以降の9000系車両の導入によって、2009年に都営新宿線運用を終了し、2011年に京王線からも引退した。

路線の豆知識

  • 建設当初、浅草線と同様の1435o軌道で建設されるはずであったが、既に1372o軌道を採用し、乗り入れ予定先の京王に改軌を打診したものの、沿線である多摩ニュータウンの人口増加によって、作業などが厳しいことから、改軌は拒否され、結果的に折れたかたちで1372o軌道で建設された。ちなみに都営地下鉄全線にて浅草線や大江戸線は1435o軌道、三田線は1067o軌道とゲージ幅が異なっている。
  • 都営地下鉄路線において、1978年の開業から正式路線名にて営業している唯一の路線である。
  • 10-000形後期車の項にて前述の通り、かつてはATC装置の関係から、東京の地下鉄においては唯一、VVVFインバーター制御車が走らない路線であったが、新ATCシステム(デジタルATC化)への更新に伴って、2005年から新宿線初のVVVFインバーター制御車である10-300形車両の運用を開始している。その後は10-000形車両や10-300R形車両、および京王6000系車両の運用終了によって、現在では全車両VVVFインバーター制御車となっている。

全編成の10両編成化

  • 東京都交通局はこのほど新宿線のすべての車両(乗り入れの京王も含む)を10両編成化させ、新造車両を導入することを明らかにした。現在製造中の10-300形後期車両を新造し、2022年8月11日をもってすべての列車が10両編成化された。これによってこれまで運用されていた8両編成の10-300形初期車両(下写真)は全車両廃車となっている。
新宿線所属の都営車両の全10両編成化されたことよって、8両編成で残留していた初期車両の10-300型車両の8編成は全車両廃車となった。

都営新宿線 駅一覧

都営新宿線(新宿〜本八幡間) :自社線内および東京メトロ線改札外乗り換え



駅番号









接続している路線
新宿
(しんじゅく)
S-01 ※東京メトロ丸ノ内線の新宿駅との連絡接続業務は実施されていない。
新宿三丁目
(しんじゅくさんちょうめ)
S-02
曙橋
(あけぼのばし)
S-03
市ヶ谷
(いちがや)
<大妻女子大学前>
S-04
九段下
(くだんした)
<二松學舎大学前>
S-05
神保町
(じんぼうちょう)
<専修大学前>
S-06
小川町
(おがわまち)
S-07
岩本町
(いわもとちょう)
S-08
馬喰横山
(ばくろよこやま)
S-09
浜町
(はまちょう)
<明治座前>
S-10
森下
(もりした)
S-11
菊川
(きくかわ)
S-12
住吉
(すみよし)
S-13
西大島
(にしおおじま)
S-14
大島
(おおじま)
S-15
東大島
(ひがしおおじま)
S-16
船堀
(ふなぼり)
S-17
一之江
(いちのえ)
S-18
瑞江
(みずえ)
S-19
篠崎
(しのざき)
S-20
本八幡
(もとやわた)
S-21
  • 新宿駅は京王電鉄にて管理。

都営交通へ
inserted by FC2 system