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西武新宿線
(西武新宿〜本川越・小平〜拝島)

  

 西武新宿線は東京都新宿区の西武新宿駅から高田馬場、小平、所沢、狭山市を経由して埼玉県川越市の本川越駅に至っている西武鉄道の鉄道路線。西武新宿〜本川越間の本線区間を中心に、支線である小平〜拝島間の拝島線を擁している。従って本稿では新宿線に加えて、小平駅からの支線である拝島線も含めて記述する。

運行内容

 ここでは2017年9月現在における運行内容を記す。列車編成に於いては特急小江戸を除いて、8両編成および10両編成が運用されており、急行は大概の列車は10両編成が多く、各駅停車は8両編成が殆どである。また2019年3月16日の改正でもって休止されているが、東村山駅を経由して本川越駅から国分寺駅までの国分寺線直通列車は6両編成で運転されていた。

日中時間帯における運行内容

 2019年現在における西武新宿線および拝島線の日中時間帯の運行内容は、以下の通りとなっている。ここでは、新宿線と拝島線とに分けて記載する。

【新宿線(西武新宿〜本川越間)

種別\駅名 西


宿






備考
急 行 3本 小平で始発拝島線各停に接続。
3本 →拝島
各 停 3本
3本

【拝島線(小平〜拝島間)

種別\駅名 西


宿







備考
急 行 3本
各 停 2本 小平で本川越発着急行に接続。
1本

特急「小江戸」

 新宿線における有料特急列車の愛称。西武新宿駅から本川越駅において運行されており、途中の停車駅は高田馬場、東村山、所沢、狭山市となっている。このうちの東村山駅に関しては当初通過駅であったが、2013年3月16日から停車駅に追加されている。使用車両は1993年12月6日の運行開始時から10000系車両が7両編成にて運用されている。

拝島ライナー(2018年3月10日運転開始)

 2018年3月10日より西武新宿〜拝島間において設定される有料座席指定列車。西武新宿と高田馬場に停車したうえで、小平までは無停車となり、小平からの拝島線内は各駅に停車する。[1][2]「拝島ライナー」における座席指定券は、西武新宿、高田馬場からの乗車に限り必要となり、小平から先の拝島線区間は、乗車券のみで乗車可能となる。使用される車両は40000系で運用される。

急行

 新宿線における一般優等種別で、停車駅は西武新宿から高田馬場、鷺ノ宮、上石神井、田無となっており、田無からは本川越および拝島まで各駅に停車する。典型的な運行区間は西武新宿〜本川越間で、本川越発着や拝島発着が終日に亘って設定されているほか、朝晩には新所沢発着も設定されている。列車編成は大概10両編成であるものの、一部は8両編成も運用されている。

通勤急行

 平日朝の上り2本が設定されており、本川越駅から西武新宿駅まで運転されている。全区間通過運転を行っており、停車駅は本川越から狭山市、新所沢、所沢、東村山、田無、上石神井、鷺ノ宮、高田馬場、西武新宿となっている。

準急

 かつては終日に亘って運転されていたものの、2012年6月30日以降は日中の運転は急行へ置き換えられている。停車駅は西武新宿から高田馬場、鷺ノ宮、上石神井と、上石神井からの各駅となっている。運転区間の内容は本川越および新所沢発着がメインのほか、平日にはこれらに加えて拝島線の拝島および玉川上水発着、さらに朝には田無発着がそれぞれ設定されている。

各停(各駅停車)

 ここでは西武新宿〜本川越間の新宿線内ならびに拝島線区間(小平〜拝島間)、国分寺線直通(国分寺〜本川越間)とに分けて記載する。

  • 西武新宿〜本川越間
    過去には拝島線への直通(西武新宿〜拝島間)が典型的な運行内容であったが、2012年6月30日以降における日中は西武新宿〜田無・新所沢・本川越間が主体になっている。日中は概ね田無行き、本川越行きとも20分間隔の運行内容であり、本川越行きは小平駅にて拝島行きの急行と接続する。田無や新所沢、本川越発着のほか、準急の運転時には上石神井発着も運転される。列車編成は西武新宿駅発着については下落合〜都立家政間および下井草〜上井草間のホームの有効長から全列車8両編成で運転されているが、上石神井〜本川越間の運転では10両編成も運転される。かつて2019年3月15日までは日中の一部には新所沢駅発着が設定されていた。これはこの列車の後に国分寺線からの本川越行き(国分寺駅発着:後述)が運転されていた為であり、翌3月16日以降は東村山駅の高架化事業の進捗によって休止中。
  • 拝島線区間(小平〜拝島間)
    主に各駅停車が運行されているが、近年では急行も運転されており、拝島線内は各駅に停車する。大半が西武新宿からの直通であるものの、日中においての各駅停車は小平発着となっており、小平駅において本川越発着の急行と接続する。昔は20分間隔がメインであったが、多摩都市モノレール線の開通以降は本数も倍増し、小平〜玉川上水間においては10分間隔となっている。一方の玉川上水〜拝島間は単線区間であることから10〜20分間隔と少なめに抑えられている。列車編成は8両編成がメインであり、上石神井〜拝島間は10両編成も運転されている。またかつて2013年3月15日までは、小平駅から萩山駅を経由して、多摩湖線の西武遊園地駅への直通列車が運転されており、4両編成で運転されていた。
  • 国分寺線直通(国分寺〜本川越間<東村山駅経由>)・・・・2019年3月15日まで運転、現在は休止中。
    かつては日中の1時間1本に、東村山駅経由にて国分寺線国分寺駅から本川越駅まで運転されていた。この列車の前に西武新宿からの新所沢行きが運行されており、新所沢駅において接続を受けるかたちとなっていた。列車編成は国分寺線内のホームの有効長から6両編成が運行されており、休止前までは2000系車両が主に運用されていた。
今後の予定

 2016年現在において新宿線内では2ヶ所立体高架化工事が実施されており、中井〜野方間においては地下化、東村山駅付近においては高架化される見通し。これらの事業は前者は2020年度、後者は2024年度にそれぞれ竣工の見通し。

豆知識
  • 歴史的には、東村山駅を境に新宿側が旧西武鉄道、川越側が川越鉄道としてそれぞれ開業し、戦後新宿線へ編入されている。
  • 西武新宿駅はもともと国鉄新宿駅へ乗り入れるはずであったことによる仮設駅であったが、ホームの設計問題などから計画は頓挫し、仮設駅からそのまま本設駅になっている。
  • 上記2つの名残りから、キロポストは高田馬場駅と東村山駅の2ヶ所で打ち切られるかたちとなっている。内容的には西武新宿〜高田馬場間の新宿延伸部分、高田馬場〜東村山間の旧西武鉄道区間、そして東村山〜本川越間の川越鉄道区間からそれぞれなっている。なかでも川越鉄道区間は国分寺線の国分寺駅からも含まれている。
  • また拝島線においても歴史的な内容から、キロポストが萩山駅・小川駅・玉川上水駅にてそれぞれ打ち切られており、小平〜萩山間の多摩湖鉄道路線、萩山〜小川間のブリジストン工場の引込線の本線化、小川〜玉川上水間における上水線区間(拝島線の前身)、および玉川上水〜拝島間における延伸区間からそれぞれなっている。
  • 都内の私鉄本線(山手線内にて完結する)においては、地下鉄路線と相互乗り入れを行っていない。これはこの他、東急池上線も該当するが、特急や急行が走っている路線としては当路線が唯一である。[3]
  • これと絡んで、かつては営団東西線(→東京メトロ東西線)との相互乗り入れが計画されていたが、多くの問題を抱えている点から、具体的な進展は現在も未定のままになっている。
  • かつては安比奈線(貨物線)が南大塚駅から分岐していた。この安比奈線は1925年に開業し、おもに入間川の砂利採取で活躍しており、1963年に休止されて以降、半世紀に亘って設備などが放置されてきたが、2017年5月31日をもって正式に廃止された[4]。なお余談であるが、安比奈線は川越線の的場駅まで延伸する計画があった。

西武新宿線・拝島線 駅一覧

新宿線(西武新宿〜本川越間)▲・↑:上りのみの運転。 ▼・↓:下りのみの運転。
駅番号













接続している路線
西武新宿
(せいぶしんじゅく)
SS01
高田馬場
(たかだのばば)
SS02
下落合
(しもおちあい)
SS03 | |
中井
(なかい)
SS04 | |
新井薬師前
(あらいやくしまえ)
SS05 | |
沼袋
(ぬまぶくろ)
SS06 | |
野方
(のがた)
SS07 | |
都立家政
(とりつかせい)
SS08 | |
鷺ノ宮
(さぎのみや)
SS09
下井草
(しもいぐさ)
SS10 | |   
井荻
(いおぎ)
SS11 | |   
上井草
(かみいぐさ)
SS12 | |   
上石神井
(かみしゃくじい)
SS13   
武蔵関
(むさしせき)
SS14 |   
東伏見
(ひがしふしみ)
SS15 |   
西武柳沢
(せいぶやぎさわ)
SS16 |
田無
(たなし)
SS17
花小金井
(はなこがねい)
SS18
小平
(こだいら)
SS19
  • 西武拝島線<玉川上水・拝島方面>(西武新宿方面より直通)
久米川
(くめがわ)
SS20




東村山
(ひがしむらやま)
SS21
所沢
(ところざわ)
SS22
航空公園
(こうくうこうえん)
SS23
新所沢
(しんところざわ)
SS24
入曽
(いりそ)
SS25  
狭山市
(さやまし)
SS26  
新狭山
(しんさやま)
SS27
南大塚
(みなみおおつか)
SS28
本川越
(ほんかわごえ)
SS29

拝島線(小平〜拝島間) ▼:下りのみの運転。
駅番号










接続している路線
小平
(こだいら)
SS19
萩山
(はぎやま)
SS30
  • 西武多摩湖線<国分寺・西武遊園地方面>(小平・西武新宿方面からの一部の列車が西武遊園地方面へ直通。
小川
(おがわ)
SS31
東大和市
(ひがしやまとし)
SS32
玉川上水
(たまがわじょうすい)
SS33
武蔵砂川
(むさしすながわ)
SS34
西武立川
(せいぶたちかわ)
SS35
拝島
(はいじま)
SS36

過去の接続路線

  • 南大塚駅:安比奈線(1963年休止、2017年5月31日廃止。)

脚注

  1. ^ 西武鉄道HP「2018年春 西武新宿→拝島間に有料座席指定列車 「拝島ライナー」を導入します!」(2017年11月20日:報道発表資料)
  2. ^ 西武鉄道HP「2018年3月10日(土)から「拝島ライナー」運行開始!」(2018年1月25日:報道発表資料)
  3. ^ さらに特急や急行が走っている首都圏の路線では、相鉄線もこれに当てはまる。
  4. ^ 西武鉄道HP「安比奈線の鉄道事業の廃止について」(2007年6月1日:報道発表資料)

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