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京王線
(新宿〜京王八王子間ほか)
【更新内容】2022.10.10 動物園線の写真を追加。

 京王線は新宿から明大前、調布、府中および高幡不動を経由して京王八王子へ向かう京王電鉄の主要幹線。調布では相模原線橋本方面、東府中では競馬場線の府中競馬正門前行き、高幡不動では動物園線の多摩動物公園行き、さらに北野では高尾線高尾山口方面とそれぞれ接続し、一部の列車では直通運転を行っているほか、新線新宿から笹塚間の京王新線において新線新宿では都営新宿線と相互乗り入れを行い、橋本および高尾山口から本八幡までそれぞれ運転されている。

 本項ではこれらの路線のうち京王線に加えて、競馬場線(東府中〜府中競馬正門前間)および動物園線(高幡不動〜多摩動物公園間)についてもここで記述する。なお、新宿駅(新線新宿駅)から笹塚駅までの新線部分(初台駅と幡ヶ谷駅を含む)については、京王新線を参照のこと。

運転内容

 京王線系統では2018年2月現在、特急や準特急、急行、区間急行、快速、各駅停車がそれぞれ運転されているが、2018年2月22日のダイヤ改正[1]より、夜の下り列車において、座席指定通勤ライナーである「京王ライナー」の運転を開始している。

日中時間帯における運転内容

 2022年3月12日のダイヤ改正における京王線の日中時間帯の運転内容パターンは、以下の内容となっている。

種別\駅名 新宿 笹塚 調布 北野 京王八王子 備考
特  急 3本
3本 →高尾山口
3本 →橋本 京王多摩センター〜橋本間各駅停車
区間急行 本八幡← 3本 →京王多摩センター 都営新宿線直通(新宿線内各駅停車<一部急行>)
快  速 3本 →橋本 都営新宿線直通(新宿線内各駅停車)
各  停 3本
3本 →高尾山口

京王ライナー

 2018年2月22日に実施のダイヤ改正にて登場した、夜の下り通勤時間帯における列車種別[4]。京王電鉄史上初の座席指定列車として登場し、毎日夜の下り列車において、新宿〜京王八王子間、および新宿〜橋本間にて運行される。運行本数は京王八王子行き、橋本行きとも各5本となっている。停車駅は新宿駅を出ると、京王八王子行きは府中分倍河原聖蹟桜ヶ丘高幡不動北野京王八王子。橋本行きは京王永山京王多摩センター南大沢橋本とそれぞれなっている。なお座席指定券は新宿駅から乗車する場合のみに必要となっており、府中駅および京王永山駅以降は乗車券のみでの乗車可能となる。使用車両は先に登場した5000系車両にて10両編成で運用される。

 現在は夜の下りのみの運行であるが、2019年2月22日のダイヤ改正からは朝の上り4本(京王八王子発、橋本発とも2本)運転される。

Mt.TAKAO号

 新宿駅から高尾山口駅の区間で運行される有料座席指定列車。土休日の朝方に下り列車、午後に上り列車が運行され、下り列車は途中明大前駅にのみ停車し、上り列車は府中までの急行停車駅と明大前駅に停車する。京王ライナーと同じように乗車の際には乗車券プラス座席指定券が必要となっている。

特急

 京王線内における最速達種別であり、新宿駅から京王八王子駅および高尾山口駅までの運転が中心になっている。東日本大震災における節電ダイヤの影響から2011年から2013年までの期間は準特急で運転されるかたちで一旦は休止されていたものの、2013年2月のダイヤ改定以降は停車駅に分倍河原駅と北野駅を停車駅に追加したうえで運行を再開している。2015年9月のダイヤ改正における日中の運転パターンでは平日は新宿〜高尾山口間、土休日は新宿〜京王八王子間に加えて、平日の夕方以降は新宿〜京王八王子間および新宿〜橋本間もそれぞれ設定されている。全列車10両編成で運用されている。

 2022年3月12日に予定のダイヤ改正にて準特急と統合し、笹塚駅と千歳烏山駅が停車駅に追加された。

急行

 かつて2001年3月のダイヤ改定までは日中の新宿〜高尾山口間で設定されていたが、ほとんどが準特急への格上げや区間急行へ置き換えられたことから、現在ではラッシュ時において新宿〜橋本間に設定されており、京王八王子および高尾山口発は平日朝に設定されている。また土休日の朝に新宿から多摩動物公園までの列車が1本(新宿8:40発)設定されている。

区間急行

 2013年2月のダイヤ改定前までは通勤快速と同じ停車駅で、日中時間帯も運転することから種別を変更したものである。新宿〜東府中間は急行停車駅、相模原線を含むその他の区間は各駅に停車する。おもに新宿(都営新宿線直通も含む)〜橋本間で運転されており、京王八王子や高尾山口からはごく僅かのみの設定になっている。このほか平日の夕方ラッシュ時に都営新宿線から調布駅までの急行が運行されている。この急行は調布からは各駅停車になり、高尾山口まで運転されている。

快速

 おもに新宿〜橋本間において設定されているものの、平日の夕方ラッシュ時には新宿〜高尾山口間でも運行されている。2013年2月のダイヤ改定以降は西調布〜多磨霊園間が停車駅に追加され、相模原線内のほか調布から先の京王線区間もすべて各駅に停車し、とくに夕方のラッシュ時においての京王線の調布〜高尾山口間は各駅停車を補完している。橋本発着は都営新宿線直通が主体であるが、2001年3月から2015年9月までは新宿駅発着で運転されていた。なお京王八王子駅発着は2016年現在設定されていない。

各停(各駅停車)

 基本的には全日に亘って新宿〜京王八王子間および高尾山口間で交互に設定されているほか、平日の夕方ラッシュ時には新宿〜橋本間にそれぞれ設定されているほか、ごく一部に高幡不動から高尾山口までの区間列車も設定されている。列車編成は8両編成が基本であるが、一部には10両編成も運転されているほか、高幡不動〜高尾山口間の区間列車には6両編成がそれぞれ運用されている。

競馬場線列車(東府中〜府中競馬正門前)


競馬場線の終点、府中競馬正門前駅ホーム

競馬場線で運用の8000系8両編成

 東府中駅から分岐している競馬場線は、東府中駅から府中競馬正門前駅までのわずか900mの区間で途中駅はない。運行内容は基本的に線内の折返し列車がほとんどであり、朝は12分間隔、その他は20分間隔といった閑散ダイヤであるが、東京競馬の開催日においては5分から10分間隔で運転されるほか、新宿への直通も運行される。車両は普段7000系のワンマン車両(2両編成)が運用されているが、東京競馬の開催日には8両編成も運用される。ちなみに府中競馬正門前駅は府中駅もしくは東府中駅への徒歩圏内の関係から、東京競馬開催日以外は閑散としており、平日のラッシュ時でも乗客はあまり多くない。

動物園線列車(高幡不動〜多摩動物公園)


多摩動物公園駅駅舎。
京王れーるランドが隣接している。

動物園線で運用されている7000系4両編成。
ワンマン専用車両となっている。

 高幡不動駅から分岐している動物園線はもともと多摩動物公園、および多摩テックへの来園輸送を目的に建設された路線。高幡不動駅を出た列車は新宿方面へ戻る形で京王線から分岐し、多摩丘陵沿いにカーブしながら走って、多摩動物公園駅にたどり着く。多摩動物公園や多摩テックへの観光輸送のほか明星大学や中央大学への通学輸送としても活躍しているものの、2000年の多摩都市モノレールの開通によってこれらの大学への通学客のシフト、ならびに多摩テックが2009年に閉園したことから需要は大きく減っている。列車ダイヤは20分間隔であるものの、土休日は日中一部10分間隔で運転されている。また急行の項にて前述のように土休日朝には新宿から急行が1本運転されている。ちなみに多摩動物公園駅は多摩動物公園のほか、駅前に京王れーるランドがある。また全区間で多摩都市モノレール線と並走している。[3]

過去の列車種別

通勤快速

 2013年2月まで平日の通勤ラッシュ時に設定されていた種別。通常の快速停車駅に下高井戸、八幡山、仙川を抜いた停車駅で、現在の区間急行と同じ停車駅となっている。都営新宿線から橋本までの間を中心に、新宿から京王八王子および高尾山口までも設定されていた。2013年2月のダイヤ改定において区間急行化されるとともに日中も運転されることから、種別名としては廃止された。

通勤急行

 1978年から1992年まで平日朝の上りラッシュ時に設定されていた種別。急行の停車駅につつじヶ丘を抜いた停車駅であり、1992年のダイヤ改定においてつつじヶ丘が急行の停車駅に追加されたことから、急行化および通勤快速に置き換えられたことにより廃止されている。

準特急

 2001年3月のダイヤ改定において、従来の特急の停車駅において分倍河原駅と北野駅を追加して登場した種別。ちなみに当時の停車駅は2013年2月のダイヤ改定以降の特急停車駅と同様であったが、高尾線内を各駅停車化させたことで特急と区別化されている。[2]その後2015年9月25日のダイヤ改正では笹塚駅と千歳烏山駅が停車駅に追加され、新宿〜橋本間のほか平日は新宿〜京王八王子間、土休日は新宿〜高尾山口間でおおむね20分間隔で運転されている。列車編成は特急と同じく10両編成である。

 2022年3月12日予定のダイヤ改正にて「特急」化されたうえで、「準特急」の種別は廃止された。

今後の予定

 調布駅付近においては長年開かずの踏切などによって周辺の交通渋滞が慢性化されていたが、2012年に柴崎駅から西調布駅までとおよび京王多摩川駅までの区間が地下化され、あわせて調布駅は平面2面4線式の地上駅から階層式別2面4線式の地下駅になり、平面交差も解消している。これに続いて新たに笹塚駅からつつじヶ丘駅までの区間においても連続立体交差化事業および複々線化事業が推進されることになり、2014年2月に都市計画事業認可を取得している。今後はこれらの事業に着手したうえで、2025年度を目途に完了する見込みである。

 また2016年現在、京王線では都営新宿線も含めて、全て通勤型車両のロングシート車のみで運用されているが、このほど2018年春に全日の夜間時間帯において新宿〜京王八王子間および新宿〜橋本間において座席指定列車を導入することが明らかになった。座席指定列車には新型の5000系を導入する予定になっており、その試用段階として2017年9月29日に通常一般列車として先行デビューしたうえで[5]、さらに2018年2月22日のダイヤ改正より、「京王ライナー」として夜間下りのみの運転となる。


京王線 駅一覧
京王線(新宿〜京王八王子)   ▼・↓:下りのみの運転。
駅番号















接続している路線
新宿
(しんじゅく)
KO01
笹塚
(ささづか)
KO04
  • 京王新線<幡ヶ谷・初台・新線新宿・都営新宿線方面>(新線新宿駅経由都営新宿線本八幡駅まで直通)
代田橋
(だいたばし)
KO05 | | | |
明大前
(めいだいまえ)
KO06
下高井戸
(しもたかいど)
KO07 | | |
桜上水
(さくらいじょうすい)
KO08 |
上北沢
(かみきたざわ)
KO09 | | | |
八幡山
(はちまんやま)
KO10 | | |
芦花公園
(ろかこうえん)
KO11 | | | |
千歳烏山
(ちとせからすやま)
KO12
仙川
(せんがわ)
KO13 | |
つつじヶ丘
(つつじがおか)
KO14 |
柴崎
(しばさき)
KO15 | | | |
国領
(こくりょう)
KO16 | | | |
布田
(ふだ)
KO17 | | | |
調布
(ちょうふ)
KO18
西調布
(にしちょうふ)
KO19 | | |
飛田給
【味の素スタジアム前】
(とびたきゅう)
KO20 | | |
武蔵野台
(むさしのだい)
KO21 | | |
多磨霊園
(たまれいえん)
KO22 | | |
東府中
(ひがしふちゅう)
KO23 |
  • 京王競馬場線<府中競馬正門前方面>(新宿方面から一部の列車が直通)
府中
(ふちゅう)
KO24
分倍河原
(ぶばいがわら)
KO25
中河原
(なかがわら)
KO26 | |
聖蹟桜ヶ丘
(せいせきさくらがおか)
KO27
百草園
(もぐさえん)
KO28 | |
高幡不動
(たかはたふどう)
KO29
南平
(みなみだいら)
KO30 | |
平山城址公園
(ひらやまじょうしこうえん)
KO31 | |
長沼
(ながぬま)
KO32 | |
北野
(きたの)
KO33
京王八王子
(けいおうはちおうじ)
KO34

京王競馬場線(東府中〜府中競馬正門前)
駅番号




接続している路線
東府中
(ひがしふちゅう)
KO23
  • 京王線<新宿・京王八王子方面>(新宿方面へ一部の列車が直通)
府中競馬正門前
【東京競馬場前】
(ふちゅうけいばせいもんまえ)
KO46

京王動物園線(高幡不動〜多摩動物公園)
駅番号




接続している路線
高幡不動
(たかはたふどう)
KO29
多摩動物公園
【京王れーるランド】
(たまどうぶつこうえん)
KO47

脚注

  1. ^ 2013年2月以前はダイヤ改定と表現されていた。
  2. ^ 2013年2月のダイヤ改定以前は、新宿駅〜北野駅間は準特急、北野駅〜高尾山口駅間は各停と表示されて運転されていた。
  3. ^ 多摩都市モノレール線には途中に程久保駅がある。
  4. ^ 当社初となる有料の座席指定列車 「京王ライナー」が夜間時間帯で運行開始!(京王電鉄HP:2018年1月24日)
  5. ^ 座席指定列車で使用する新型車両 「5000系」が通常列車として先行デビュー!(京王電鉄HP:2017年7月7日)

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