中央・総武線各駅停車は総武本線の千葉駅から津田沼、船橋、錦糸町、秋葉原、御茶ノ水、新宿、中野を経由して中央本線の三鷹駅へ至っている全長60.2qのJR東日本の通勤路線。千葉駅から御茶ノ水駅までは総武本線、御茶ノ水駅から三鷹駅までは中央本線の線路で構成されており、錦糸町駅から御茶ノ水駅までを除いて大部分が複々線区間の各駅停車にて運転されている。
運行内容
基本的には千葉駅〜三鷹駅において運転されており、途中駅発着では総武線側では津田沼駅や西船橋駅、中央線側では中野駅発着がそれぞれ設定されているが、2020年3月13日までは朝晩には千葉駅〜御茶ノ水駅間の深夜における総武線内運用や、中央線側でも三鷹から先の武蔵小金井駅や立川駅まで延長する列車がそれぞれ設定されていた。運行間隔では大都市部分を通る津田沼〜中野間は概ね5分間隔、郊外部分の中野〜三鷹間は5分〜10分間隔、津田沼〜千葉間は10分間隔になっている。
さらに東京メトロ東西線と相互乗り入れを行っており、直通区間の中野〜三鷹間においては直通列車単体で日中を中心に、朝から夜まで概ね10分〜15分間隔で運転されている。また西船橋〜津田沼間でも東京メトロ東西線と乗り入れているものの、こちらは中央線側と異なり、平日朝夕9本ずつと限られている。
運行車両
中央・総武線内運用(千葉〜三鷹・立川間)
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E231系500番台
山手線のE235系車両への置き換えによって、転属してきた車両。2015年から順次転属してきており、改造内容は山手線用のATCから中央・総武線用のATS-P装置の設置交換、およびウグイス色からカナリア色の帯色への変更が実施されている。今後は順次、山手線から中央・総武線に転身し、52編成が三鷹車両センターに配置される見込み。
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E231系
国電時代からの103系ならびに201系車両などの置き換え用として2000年に登場したE231系シリーズ最初の車両。三鷹車両センターに10両編成48本(内訳:A520、B1〜42、B57、B80〜82、B901)の480両が配置されており、このうちのA520編成は山手線から移籍してきた500番台編成、B901編成は1999年に登場したもと209系950番台で、2000年にE231系900番台に改番された編成になっている。またA520編成を除く全編成に6ドア車両が5号車に連結されている。今後は209系500番台とともに、山手線からE231系500番台車両の転入に伴い、一部の車両は、武蔵野線などへの転属が予定されている。
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東西線直通運用(中野〜三鷹間および西船橋〜津田沼間)
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E231系800番台
JR東日本のE231系の地下鉄乗り入れ車両版で、常磐緩行線と千代田線へ乗り入れている209系1000番台車両を基本に設計されている。これまでの103系と301系を置き換える目的に2003年に7編成70両が登場している。主な運用区間は東西線内と中央線の三鷹〜中野間、および総武線の津田沼〜西船橋間で、西船橋駅からの東葉高速鉄道線には乗り入れない。
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東京メトロ東西線15000系
沿線人口が増加し続けている東京メトロ東西線のラッシュ時の混雑緩和プロジェクトとして、2009年に登場した東京メトロ東西線所属のワイドドア車両。朝のラッシュ時の混雑においての遅延問題を少しでも解消させようと登場した車両で、ワイドドア車である05系車両の第14編成から第18編成とともにラッシュ時の運用に活躍している。2019年現在までに16編成が登場し、このうち最初に登場したグループは05系車両の第1編成から第13編成を置き換えている。
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東西線に所属している05系車両は1988年から1994年まで製造された前期型(左)と1999年から2004年まで製造された後期型(右)とに分けられ、後期型は05N系と呼ばれている。 |
東京メトロ東西線05系・05N系
東西線車両の近代化などを目的に、1988年に登場した当時の営団地下鉄「0x系」シリーズの東西線版。1994年までに第1編成から第24編成までが製造され、製造年次によって差異があるのが特徴。第1編成から第13編成までが幕式の行先表示。第14編成から第18編成がワイドドア車両。さらに第19編成から第24編成がVVVFインバータ制御車両に分けられている。前期型最終の第24編成は「アルミリサイクルカー」であり、廃車になった5000系アルミ車両のアルミ部品を再利用しているのが特長的である。一方の05N系は、5000系車両の置き換えを目的に1999年に登場した05系車両シリーズのマイナーチェンジ版。1999年から2005年までに第25編成から第43編成までが製造され、兄弟形式として東葉高速鉄道の2000系が製造されている。1988年から1994年まで製造された前期型車両と区別されている関係から、大部分では前期型を05系と呼ばれているのに対して、後期型では05N系もしくは新05系と呼ばれていることが多い。
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東京メトロ東西線07系
本来は05系にて5000系を置き換える予定であったが、有楽町線および副都心線用の10000系車両の登場によって状況が変化したことと、有楽町線に設置されるホームドアに対応できないことを理由に、東西線へ転籍している。10両編成6本が当初有楽町線で運用されていたものの、先述の状況から2006年と2009年に有楽町線から東西線へ転属している。
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過去の運行車両
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209系500番台(2019年4月運用終了)
国電から活躍している103系車両の置き換えを目的に、E231系に先駆けて1999年に登場した車両。209系車両シリーズの最終増備版であり、前面がE231系車両に似ている点が特徴的である。10両編成13本(内訳:C501〜512、C516)の130両が配置され、E231系のB運用に対して、209系はC運用にて運用されていた。こちらは5号車には6ドア車は連結されていない。103系車両の置き換えの意図から当初は習志野電車区に配置されていたが、2003年12月に三鷹車両センターへ転属している。転配の履歴が多く、かつては京浜東北線で活躍したほか、現在では京葉線や武蔵野線、八高線へ転出し、中央総武線での運用は2019年4月で終了している。
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101系・103系
国電時代から長年運用された通勤型車両。後述の201系とともに黄色一色で運用され、千葉〜三鷹間で運用された。101系は1988年に、103系は2001年にそれぞれ運用を終了して引退している。
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201系
中央快速線とともに1979年に登場した省エネ型通勤車両。前述の101系や103系とともに黄色一色で千葉〜三鷹間において運用されていた。E231系への置き換えによって2001年に運用を終了し、京葉線や青梅線へ転属している。(転属後の編成はその後、2007年から2010年までにかけて廃車)
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205系
JR化後に登場した車両で、銀色の車体に黄色の帯を纏っていたことが特長の編成。2編成といった少数派の編成であり、1989年から2001年まで活躍していた。
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301系 |
103系(東西線専用車) |
東西線5000系 |
05系
(第1編成〜第13編成) |
301系・103系
301系は1966年の中央線との相互乗り入れ開始時から、103系は1971年からそれぞれ活躍していた国鉄→JR東日本の先代乗り入れ車両。東京メトロ東西線5000系車両を基本に設計されており、長年中央線からの乗り入れ車両として活躍したが、2003年にE231系800番台へ置き換えられて全車引退した。
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東京メトロ東西線05系初期車(第1〜第13編成)
1988年から1991年にかけて当時の営団東西線の近代化を目的に登場した車両。丸ノ内線の02系や日比谷線の03系と同時に登場した当時の営団地下鉄新型車「0x系シリーズ」の20m車であり、行先表示が幕式であるのが特徴的であった。2009年から2011年にかけて15000系の登場に伴い廃車となり、一部は千代田線の北綾瀬線へ転属しているほか、インドネシアへも譲渡されている。
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東京メトロ東西線5000系
東西線の開業時から活躍していた当時のオリジナル車両。当時の国鉄中央線や総武線への乗り入れを前提に営団地下鉄初の20m4ドア車両として登場した。東西線のほか千代田線でも活躍し、国鉄→JR線での乗り入れや沿線の通勤輸送に活躍した。東西線からは2007年に引退したが、千代田線でも北綾瀬線にて2014年まで活躍していた。
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