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東京メトロ副都心線

【更新内容】2023.3.25 相鉄20000系車両を追加。

 都市高速鉄道計画13号線として計画、整備された東京メトロ副都心線は東京メトロ初の新線、または東京の地下鉄では一番新しい路線として2008年6月14日に開業した地下鉄路線。区間は和光市駅から渋谷駅であるものの、和光市駅から小竹向原駅までの区間は有楽町線と共用、小竹向原駅から池袋駅までの区間は2008年6月13日以前の有楽町新線、さらに池袋駅から渋谷駅までの区間は新線にて構成されている。またメトロ初の急行運転も実施しており、池袋駅から渋谷駅までの区間は地上を並行しているJR山手線や埼京線、湘南新宿ラインともライバルを組んでいることが特長となっている。

運行内容

 副都心線は和光市駅にて東武東上線、小竹向原駅にて西武池袋線、さらには渋谷駅にて東急東横線および横浜高速みなとみらい線とそれぞれ相互乗り入れを行っており、埼玉県西部から東京副都心を経由して横浜方面までが一本で結ばれている。運行車両はメトロの車両が10000系と7000系で基本は10両編成であるものの、7000系の一部は各駅停車用に8両編成が在籍している。東武車両が9000系と50000系(50070番台)、西武車両では6000系の各10両編成、東急車両では5050系4000番台の10両編成、5050系や5000系の8両編成、横浜高速みなとみらい線車両ではY500系の8両編成の車両が乗り入れており、このうち東急の5050系と5000系、みなとみらい線Y500系は共通で運用されている。

 全区間ホームドアが設置されている為に、保安装置等は南北線で採用されているATCおよびATOを使用している。

急行Fライナーも含む)

 和光市駅から渋谷駅まで通過運転を実施しており、全列車10両編成で運転されている。副都心線内における停車駅は開業当初、和光市、小竹向原、池袋、新宿三丁目、渋谷であったが、明治神宮前には2010年3月からは土曜休日に限って停車していたが、2016年3月からは平日にも停車するようになっている。渋谷駅にて東急東横線およびみなとみらい線へ乗り入れ、ほとんどの列車は東横線内は特急で運転されている。日中における運行パターンとしては東横線およびみなとみらい線内は特急にて元町・中華街駅まで、西武池袋線内は快速急行にて小手指駅または飯能駅まで、東武東上線内は各駅停車にて川越市駅までであるが、2016年3月26日以降は東上線内は急行にて森林公園駅まで延長されており、あわせて東急東横線・みなとみらい線内特急、西武池袋線内や東武東上線内快速急行の列車では「Fライナー」の愛称が付いている。

通勤急行

 急行運転時間帯以外である平日の朝、および夕方から夜にかけて運転されている種別。停車駅は和光市から小竹向原までの各駅と池袋、新宿三丁目、渋谷となっており、急行停車駅である明治神宮前には2023年3月17日まで通過していた。これまではおもに和光市および東武東上線方面への列車に設定されていたが、明治神宮前が急行停車駅に追加されたことから、2016年3月からは西武線直通列車でも設定されている。渋谷駅からの東急東横線直通では東横線内は一部に急行もあるが、大部分が通勤特急で運転されている。急行と同じくこちらも全列車10両編成で運転されている。

 2023年3月18日のダイヤ改正にて明治神宮前駅にも停車駅に加えられ、渋谷駅から小竹向原駅までの区間は急行と同じ停車駅になっている。

各停

 副都心線内すべての駅に停車する種別。大雑把に分ければ東急東横線内からは各駅停車と急行が乗り入れており、日中では主に和光市までや途中の新宿三丁目、さらに小竹向原から西武線へ乗り入れて石神井公園および保谷までを中心に運転されている。日中におけるパターン内容では、東横線から各駅停車の場合はみなとみらい線の元町・中華街駅から和光市駅までが毎時2本の内容、西武線の石神井公園駅および保谷駅までが毎時各1本ずつのほか、菊名駅から新宿三丁目駅までが毎時2本の内容で途中駅における急行の待ち合わせなどはない。また東横線から急行の場合はみなとみらい線の元町・中華街駅から和光市駅までが毎時4本の内容になっており、こちらは東新宿駅において、おもに東横線からの特急である急行の通過待ちを行っている。また和光市駅から東武東上線への列車は主に平日ラッシュ時に限り、大部分が志木駅まで運転されている。列車編成では大部分が8両編成であるが、東横線からの急行の一部は10両編成で運転されている。

日中時間帯における運行内容

種別\駅名


































































備考
急 行
Fライナー
2本 2本 2本 東横線・みなとみらい線内特急
副都心線内急行・東武線内快速急行
2本 2本 2本 2本 東横線・みなとみらい線内特急
副都心線内急行・西武線内快速急行
各駅停車 2本 2本 東横線・みなとみらい線内急行
1本 1本 →湘南台 東横線内急行
副都心線・相鉄線内各駅停車
1本 1本 1本 東横線内急行
東武線・副都心線・相鉄線内各駅停車
2本 2本 全区間各駅停車
2本 2本 2本 2本 西武線方面、西武線内一部準急
2本 2本 全区間各駅停車

:特急(東横線・みなとみらい線内) :快速急行 :急行 :各駅停車(東横線・みなとみらい線内) :各駅停車(副都心線内) :各駅停車(西武線・東武線内)

運行車両

 ここでは副都心線内にて運用されている車両を記述する。

東京メトロ17000系

 有楽町線開業時から運用されている7000系車両の置き換え用として、2021年2月21日より営業運転を開始した東京メトロの車両。8両編成15本と10両編成6本が製造される予定で、現在運用中の7000系車両を2022年度までに置き換える見込み。現在運用されている7000系と同様、10両編成(写真上)は有楽町線と副都心線、8両編成(写真下)は副都心線でそれぞれ運用される。

東京メトロ10000系

 営団地下鉄から東京メトロへ移行後初の新型車両として2006年に登場した副都心線および有楽町線所属の車両。快適性や環境への親しみやすさの向上を目的に製造された車両で10両編成36本が在籍し、副都心線や有楽町線を中心に活躍しており、東横線では特急や一部の急行に運用されているほか東武東上線や西武池袋線へももちろん乗り入れている。普段は10両編成であるが、一部の編成では稀に8両編成に短縮されることもあり、その際は東横線内において各駅停車にも運用される。

東京メトロ7000系

 1974年の有楽町線開業時から運用されているオリジナル車両。千代田線の6000系と外観はほぼ同じであるものの、回生ブレーキの使用範囲を広げるなどといった省エネルギー化を施したほか、冷房装置やインバータ制御の載せ替えといった改良工事も施されている。副都心線の開業に際しては15編成が10両編成から8両編成へ短縮され、ATOやワンマン機器の搭載工事を施している。また従来の10両編成車も6編成もATOおよびワンマン機器を搭載し、副都心線と有楽町線で共通運用されているものの、副都心線向けに改造されなかった編成については2008年から2010年にかけて廃車されている。

 今後は17000系車両へ置き換えられる予定で、2022年度までに全車両引退する見込み。

東武9000系

 東上線から有楽町線への乗り入れを目的に1981年に登場した東武鉄道初のステンレス車両。軽量ステンレス車体の界磁チョッパ制御車であり、高性能はもちろん省エネや省コストといった経済性の重視も考慮されている。また1994年には改良型でありVVVFインバーター制御を搭載した9050系が登場している。10両編成の9000系7編成と9050系2編成が運用されており、東横線およびみなとみらい線内では専ら特急や急行で運用されている。ちなみに9000系は有楽町線も含めて唯一の電機子チョッパ制御車である。

東武50070系

 東上線から有楽町線へのほか、副都心線への乗り入れ増発に備えて2007年に登場した東武鉄道の50000系「A-Train」シリーズ車。東上線地上運用専用の50000系車両、TJライナー用の50090系車両などとともに50000系列の一員として、東上線内はもちろん有楽町線や副都心線、さらには東横線への運用に活躍している。10両編成7本が9000系および9050系と共通で運用されており、東横線およびみなとみらい線内では特急および急行専用で運用されている。

西武6000系

 1992年に登場した西武鉄道初のステンレス車両。西武池袋線から地下鉄有楽町線への乗り入れを目的に製造された車両で、これまでの西武イエローのイメージから大きく変化し、また初の10両固定編成としても登場している。当初から西武線内の優等運用や有楽町線直通用で運用されているものの、副都心線や東横線への乗り入れに際して運転台のワンハンドル化、ATOやワンマン機器の搭載などの改造を行っている。東横線やみなとみらい線内では10両編成であるために特急や一部の急行で運用され、ステンレス製の6000系およびアルミ製の6050系の2種類が存在している。

西武40000系(S-TRAIN)

 2017年3月25日より運転を開始した西武鉄道の新しい座席指定ライナー列車。副都心線においては土休日に西武秩父駅から副都心線および東急東横線を経由して、みなとみらい線の元町・中華街駅まで運転されている。利用する際には乗車券のほかに、S-TRAINの座席指定券が必要になる。ただし、利用区間が限られているので注意。

※副都心線内の停車駅:池袋、新宿三丁目、渋谷

東急5050系・5000系

 新世代における東急の標準型車両として、田園都市線および目黒線に次いで2004年に登場した東横線における通勤型車両。JR東日本のE231系を基本に設計されており、コストダウンや省エネルギー化を図り、また環境の優しさにも対応した車両として開発された。東横線に登場した車両は基本的に5050系であるが、一部には田園都市線から転属した5000系も4編成存在し、みなとみらい線のY500系(後述)とともに8両編成で運用される各駅停車および急行にて共通運用されている。

東急5050系4000番台

 5050系の10両編成車として副都心線の相互乗り入れ開始とともに2013年に登場した車両。8両編成である5050系と区別するため、車体番号に4000番代が与えられているのが特徴である。10両編成であることから東横線・みなとみらい線内では特急および一部の急行に運用されており、副都心線はもちろんその先の東武東上線や西武池袋線へも乗り入れの中心的な存在になっている。10編成のうち1本(第10編成)が特別塗装車である「渋谷ヒカリエ号」が在籍しイベント列車で活躍しているが、もちろん一般でも運用されている。

横浜高速Y500系(横浜高速鉄道みなとみらい線)

 みなとみらい線の開業に合わせて2004年に登場した横浜高速鉄道所属の車両。基本的には5000系・5050系と同じくJR東日本のE231系を基本に設計されており、コストダウンや省エネルギー化を図って、環境の優しさに対応した車両として開発されている。横浜高速鉄道の車両ではあるものの基本的には東急の車両の一員として運用を受け持っており、8両編成であることから5050系と共通運用で各駅停車、急行に使用されている。

相鉄20000系

 相鉄線から東急線への乗り入れ専用車両として2018年2月11日より営業運転を開始した相鉄車両。東急線方面への乗り入れに備えた設備を統一させ、相鉄用のATS-Pおよび東急用のATC、さらにはATOを装備している。相鉄線から東横線経由で副都心線にて運用され、最遠で和光市駅まで乗り入れる。従って相鉄車両による東武東上線・西武池袋線への乗り入れは実施されない。

・・・・・・

 これらの車両に関して特筆すべき内容は、東武9000系の最初の編成である試作車の9001F編成は、ホームドアに対応できなかったため改造工事の対象外であり、2019年現在は東上線の地上運用に限定されているほか、西武6000系も最初の編成である試作車の6001Fと6002F編成もホームドアに対応できなかったため改造工事の対象外であり、2019年現在は西武新宿線および拝島線で運用されている。

副都心線開業ならびに他社線への相互乗り入れによる利便性の向上

 副都心線の開業によって東武東上線沿線の志木市や川越市・坂戸市方面、西武池袋線沿線の所沢市や入間市・飯能市などといった埼玉県方面から新宿や原宿・渋谷方面への利便性が向上されたほか、さらには東急東横線やみなとみらい線への相互乗り入れによって、自由が丘や武蔵小杉・横浜・みなとみらい方面などへのアクセスが大幅に向上され、これまで一般的であった池袋駅ならびに渋谷駅などへ出る必要が大幅に低減され、さらに渋谷駅周辺の再開発による活性化が期待されている。

 実際、東急東横線・みなとみらい線においては、みなとみらいや元町、中華街、山下公園、山手地区などといった横浜観光スポットのPR効果をはじめ、東武東上線における川越観光、西武池袋線における秩父観光などにもPR効果を発揮するなど、これまでになかった他社線沿線への宣伝にも一役買っている。

地下鉄副都心線 駅一覧

地下鉄副都心線(和光市〜渋谷間) :自社線内および都営線改札外乗り換え
駅番号
















接続している路線
東武東上線直通区間
  • 森林公園駅<土休日の朝の一部は小川町駅>まで。








和光市
(わこうし)
F-01
地下鉄成増
(ちかてつなります)
F-02
地下鉄赤塚
(ちかてつあかつか)
F-03
平和台
(へいわだい)
F-04
氷川台
(ひかわだい)
F-05
西武線直通区間
















小竹向原
(こたけむかいはら)
F-06
千川
(せんかわ)
F-07
要町
(かなめちょう)
F-08
池袋
(いけぶくろ)
F-09
















雑司が谷
(ぞうしがや)
F-10
西早稲田
(にしわせだ)
F-11
東新宿
(ひがししんじゅく)
F-12
新宿三丁目
(しんじゅくさんちょうめ)
F-13
北参道
(きたさんどう)
F-14
明治神宮前<原宿>
(めいじじんぐうまえ)
<はらじゅく>
F-15
渋谷
(しぶや)
F-16
東急東横線直通区間
  • 和光市駅は東武鉄道、渋谷駅は東急電鉄にてそれぞれ管理。
  • 和光市駅〜小竹向原駅間は有楽町線との共用区間。
  • 本項のほか、「Fライナー」も参照。

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