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東京メトロ有楽町線

【更新内容】2022.3.31 今後の路線展望を更新。(豊洲〜住吉間の新規建設計画決定)

 東京メトロ有楽町線は、都市高速鉄道計画8号線によって丸ノ内線の混雑緩和を目的とするバイパス路線として、1974年に池袋から銀座一丁目までの区間を皮切りに、1988年に和光市〜新木場間の全線が開業している。1987年には営団成増(現:地下鉄成増)〜和光市間の開業とともに東武東上線と相互乗り入れを開始したほか、1983年には西武有楽町線へ乗り入れて新桜台まで直通し、1994年には練馬、さらには1998年に西武池袋線へ乗り入れ飯能まで相互乗り入れをそれぞれ開始している。それと並行して1994年に有楽町新線として小竹向原から新線池袋(当時:現在は副都心線池袋)間が開業し、2008年6月14日に役目を副都心線へ譲っている。

運行内容

 有楽町線は副都心線と共に和光市で東武東上線と、小竹向原で西武池袋線と相互乗り入れを行って川越市(一部は森林公園)〜新木場間および飯能〜新木場間での相互直通運転を行っている。

 現在運転されている営業列車は終日すべて各駅停車にて運転されており、和光市駅から新木場駅までの線内運転のほか、和光市駅からの東武東上線直通は川越市駅発着を基本に朝夕夜には志木駅や森林公園駅発着、小竹向原駅からの西武池袋線直通は小手指駅発着を基本に石神井公園駅や保谷駅、飯能駅のほか、一部には清瀬駅や所沢駅発着などがそれぞれ運行されている。営業運行種別は線内ではすべて各駅停車、東武東上線内では普通、西武池袋線内では各駅停車や準急、快速のほか、一部には快速急行も運行されている。

 副都心線と同じように運行車両はメトロの車両が17000系と10000系・7000系。東武車両が9000系と50000系(50070番台)、西武車両では6000系の車両がそれぞれ乗り入れており、すべて10両編成で運用されている。なお副都心線への乗り入れに際しては10000系と東武50000系70番車は新製されたものの、7000系と東武9000系、西武6000系は運転台などを副都心線仕様に改造している。

 また副都心線との乗り入れの為に小竹向原駅でホームドアを設置しており、副都心線と合せるかたちで、2013年度中に全駅に設置が完了している。

日中時間帯における運行内容(2022年3月12日改正)

















































4本
2本
2本 2本
2本 2本
1本 1本
1本 1本

運行車両

東京メトロ車両

東京メトロ17000系

 有楽町線開業時から運用されている7000系車両の置き換え用として、2021年2月21日より営業運転を開始した東京メトロの車両。8両編成15本と10両編成6本が製造される予定で、現在運用中の7000系車両を2022年度までに置き換える見込み。現在運用されている7000系と同様、10両編成は有楽町線と副都心線、8両編成は副都心線でそれぞれ運用される。

10000系

 有楽町線の車両置き換えや副都心線の開業用として、2006年に登場した東京メトロ初の新型車両。快適性や環境への親しみやすさの向上を目的に製造された車両で10両編成36本が在籍し、有楽町線や副都心線にて活躍しており、10両編成36本の360両が活躍している。一部の編成では副都心線用として稀に8両編成に短縮されるものの、有楽町線では常に10両編成で運用されている。運用区間は有楽町線の和光市〜新木場間、東武東上線の和光市〜森林公園間、そして西武線の小竹向原〜飯能間となっている。

7000系

 有楽町線の開業とともに1974年に登場した車両。千代田線の6000系車両を基本に設計されており、外観はほぼ同じであるものの、回生ブレーキの使用範囲を広げるなどといった省エネルギー化を施したほか、冷房装置やインバータ制御の載せ替えといった改良工事も施されている。1974年から1989年まで10両編成34本の340両が製造された。副都心線の開業に際しては15編成が10両編成から副都心線向けの8両編成へ短縮され、ATOやワンマン機器の搭載工事を施している。また従来の10両編成車も6編成もATOおよびワンマン機器を搭載し、10000系とともに有楽町線と副都心線で共通運用されているものの、副都心線向けに改造されなかった編成については2008年から2010年にかけて廃車されている。

 今後、副都心線向けに改造された車両についても、17000系車両に置き換えられる予定で、2022年度までに全車両引退する見込み。

他社線からの車両

これらは全て10両編成であり、いずれも副都心線と共通で運用されている。

東武50070系

 東武東上線から有楽町線へのほか、副都心線への乗り入れ増発に備えて2007年に登場した東武鉄道の50000系「A-Train」シリーズ車。東上線地上運用専用の50000系車両、TJライナー用の50090系車両などとともに50000系列の一員として、東上線内はもちろん有楽町線や副都心線、さらには副都心線経由で東急東横線やみなとみらい線への運用に活躍している。10両編成7本が9000系および9050系と共通で、東上線内はもちろん有楽町線内では和光市〜新木場間で運用されている。

東武9000系

 有楽町線が和光市駅まで開通したとともに、東武東上線と相互乗り入れを開始した時から乗り入れている東武の車両。1981年に東武初のステンレス車体で登場し、その後の10000系車両の登場に役立っている。1994年にはVVVFインバーターの9050系が登場し、現在では9101F編成を除いて副都心線向けの改造を行ったうえで運用されている。なお後述の50070系とともに東上線内のほか、有楽町線では和光市〜新木場間で運用されているものの、小竹向原経由での西武線への乗り入れへは運用されていない。

西武6000系

 西武初のステンレス車体およびVVVFインバータ制御車として1992年に登場した車両。西武池袋線から地下鉄有楽町線への乗り入れを目的に製造された車両で、これまでの西武イエローのイメージから大きく変化し、また初の10両固定編成としても登場している。当初から西武線内の優等運用や有楽町線直通用で運用されているものの、副都心線や東横線への乗り入れに際して運転台のワンハンドル化、ATOやワンマン機器の搭載などの改造を行っている。ステンレス車体のほか、アルミ車体の6050番台も6000系の一員として運用されており、10両編成23編成が活躍している。運用区間は西武線区間の小竹向原〜飯能、西武球場前間と有楽町線の和光市〜新木場間で、和光市から先の東武東上線へは乗り入れていない。またこれらとは別に、乗り入れ運用に充当されなかった初期の6101F編成と6102F編成は池袋線から新宿線へ転属しており、新宿線内の優等運用を受け持っている。

西武40000系(S-TRAIN)

 2017年3月25日より運転を開始した西武鉄道の新しい座席指定ライナー列車。有楽町線においては、平日ラッシュ時に所沢駅から豊洲駅まで運転されている。利用する際には乗車券のほかに、S-TRAINの座席指定券が必要になる。ただし、利用区間が限られているので注意。

※有楽町線内の停車駅:飯田橋、有楽町、豊洲

過去の車両


現在一部の編成はインドネシアで活躍中。
(1996年4月撮影)

7000系黄色帯車

 1974年の開業時から有楽町線は7000系のオリジナル車両(黄色帯車)が活躍し、長年においての有楽町線の主力として活躍していたものの、副都心線の開業準備による10000系車両の登場と同時に、一部の車両は10両編成から8両編成に短縮されたほか、大部分の編成は10000系車両に置き換えられたかたちで廃車されている。なお廃車された一部の編成はインドネシアへ渡って現在でも活躍している。


副都心線開業時における過渡期の黄色帯車。「Y」マークに注目。

現在は全編成東西線へ転属。

07系

 有楽町線には7000系に加えて1993年に増発用として07系が登場している。内容は千代田線の06系と全く同じで、当時増備していた東西線の05系車両を基本に設計されたことが特長。有楽町線用として6編成が活躍していたものの、副都心線の建設におけるホームドアの設置からドアの位置関係が一致しないことによって有楽町線の運用を止む無く外れる事になり、10000系への置き換えと同時に、4編成が当時5000系の置き換えが進んでいた東西線へ転籍している。その後は東西線の増発で残った2編成も転籍し、有楽町線での活躍を終えている。


現在は東上線の地上運用で活躍中。

東武9000系9101F

 1981年に登場し、1987年の有楽町線乗り入れ開始時から直通で運用されていた東武の9000系試作車両。9000系量産車と共通で運用されていたものの、ホームドアが設置されることからドア間隔が異なっていることなどの理由から副都心線乗り入れの改造から外されるとともに、有楽町線運用から撤退し、2008年以降は東上線内運用専用車となっている。

過去の運行種別


「ベイリゾート号」で活躍したMSEロマンスカー

小田急ロマンスカーベイリゾート号
(2008年5月〜2011年まで運転・・・・現在は実質運行終了)

 小田急線からの臨時列車として2008年5月から2011年まで、60000形ロマンスカーMSEが「ベイリゾート号」として主に土曜日を中心とした年間30日程度の特定日に、本厚木駅から新木場駅まで運行されていた。停車駅は小田急線内が本厚木駅から町田駅、新百合ヶ丘駅、成城学園前駅に停車し、メトロ線内が表参道駅と豊洲駅、新木場駅にそれぞれ停車した。なおこの列車の特長として、霞ケ関駅で運転停車したうえで進行方向を変えて、千代田線から有楽町線の連絡線を経由していた。

 2012年以降は運転されておらず、事実上運転を終了している。


失敗に終わった有楽町線準急

準急(2008年6月14日〜2010年3月5日)

有楽町線では2008年6月14日の副都心線の開業と同時に「準急」が登場したものの、通過駅(とくに要町と千川)での列車間隔が長いことや、上り下りで本数が均等になっていないことの悪評が原因によって、登場からわずか5ヶ月ほどで大幅に削減され、登場時の終日から日中のみへの縮小と同時に和光市駅〜新木場駅間の線内運用だけになり、さらに通過駅の利便性を確保する目的から2010年3月6日のダイヤ改正で準急のすべてが各駅停車に変更され、登場からわずか2年足らずで廃止されている。

 有楽町線の歴史上においては短命であり、且つ失敗に終わった設定種別である。

今後の路線展望(豊洲〜住吉間新規建設決定<2030年代半ば頃の開業予定>)

 有楽町線を擁している都市高速鉄道計画8号線では、豊洲駅から東陽町を経由して住吉駅への分岐線が計画されている。住吉駅では半蔵門線とホームを共用するかたちになり、豊洲駅では2面4線になっているほか、半蔵門線の住吉駅でも上下2層の2面4線式になっている。実際に豊洲駅や住吉駅に関しては線路が敷かれるなどといった準備が開業時からなされており、全体的な着工などに関しては最終的な検討段階であったが、このほど2022年3月28日付けでこの区間の建設事業がようやく認可されたことになり、2030年代半ば頃の開業を目指す予定。主に東京東部・北部及び千葉方面と臨海副都心(国際競争力強化の拠点)、ならびに池袋や市ケ谷、豊洲市場などから東京スカイツリーとのアクセスをはじめ、豊洲駅〜住吉駅への時間短縮、ほぼ並行している中央総武線や東京メトロ東西線、都営新宿線などの混雑緩和へ大きく寄与されることが期待されている。

地下鉄有楽町線 駅一覧

地下鉄有楽町線(和光市〜新木場間) :自社線内および都営線改札外乗り換え
駅番号

接続している路線

東武東上線直通区間
  • 川越市駅および森林公園駅<副都心線に限り、土休日の朝の一部は小川町駅>まで。
和光市
(わこうし)
Y-01
地下鉄成増
(ちかてつなります)
Y-02
地下鉄赤塚
(ちかてつあかつか)
Y-03
平和台
(へいわだい)
Y-04
氷川台
(ひかわだい)
Y-05
西武線直通区間
小竹向原
(こたけむかいはら)
Y-06
千川
(せんかわ)
Y-07
要町
(かなめちょう)
Y-08
池袋
(いけぶくろ)
Y-09
東池袋
(ひがしいけぶくろ)
Y-10
護国寺
(ごこくじ)
Y-11
江戸川橋
(えどがわばし)
Y-12
飯田橋
(いいだばし)
Y-13
市ケ谷
(いちがや)
Y-14
麹町
(こうじまち)
Y-15
永田町
(ながたちょう)
Y-16
桜田門
(さくらだもん)
Y-17
有楽町
(ゆうらくちょう)
Y-18
銀座一丁目
(ぎんざいっちょうめ)
Y-19
新富町
(しんとみちょう)
Y-20
月島
(つきしま)
Y-21
豊洲
(とよす)
Y-22
辰巳
(たつみ)
Y-23
新木場
(しんきば)
Y-24
  • 和光市駅は東武鉄道にて管理。
  • 和光市駅から小竹向原駅までは副都心線との共用区間。
脚注
  1. ^ 3月17日(土)から新たな乗換駅の設定を開始します。(2018年2月15日:東京メトロ報道発表)

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