東京メトロのメインへ

東京メトロ日比谷線

【更新内容】2021.7.14 「THライナー」新設。

 東京メトロ日比谷線は都市高速鉄道計画2号線として建設され、東武伊勢崎線の北千住駅から上野、秋葉原、銀座、霞ケ関、六本木を通って東急東横線の中目黒駅に至る東京メトロの地下鉄路線。相互乗り入れでは北千住駅で東武スカイツリーラインへ乗り入れて東武動物公園駅および東武日光線の南栗橋駅まで行っている。またかつて2013年3月15日までは中目黒駅にて東急東横線と相互乗り入れを行い、菊名駅まで乗り入れていた。本項ではこれらも含めて記述する。

運行内容

THライナー

 2020年6月6日より運行を開始した東武スカイツリーラインから日比谷線への有料通勤ライナー。東武スカイツリーラインにおいては久喜駅発着にて運行されており、朝の恵比寿駅行き2本と夜の霞ケ関駅発5本それぞれ運行されている。停車駅は東武線内は久喜駅から東武動物公園、春日部、せんげん台、新越谷。日比谷線内は上野、秋葉原、茅場町、銀座、霞ケ関駅に停車するが、朝の恵比寿駅行きは霞ケ関駅から恵比寿駅まで各駅に停車する。乗降に関しては東武線→日比谷線方面および日比谷線→東武線の内容が原則であるが、恵比寿駅行きに関しては霞ケ関駅から恵比寿駅までフリー乗降区間となっている。座席指定制となっており、久喜駅から春日部駅の区間からが大人680円(子供350円)、せんげん台駅と新越谷駅からが大人580円(子供300円)となっている。

THライナーには東武の70090型車両が運用されており、座席指定運用時におけるクロスシートと普段時におけるロングシートへの切り換えに対応した通勤型車両。「70090 SERIES」のロゴが一際目立つ存在として有名。

一般列車(全列車各駅停車)

 日比谷線における従来からの運行内容。運行内容は中目黒駅〜北千住駅間の折り返し運転を基本に、東武スカイツリーラインおよび日光線の南栗橋駅ならびに東武動物公園駅から北千住駅を経由して中目黒駅までの直通運転系統がそれぞれ運用されている。また2013年3月15日までは東急東横線の菊名駅から中目黒駅を経由して北千住駅までの直通運転系統も運用されていた。東武〜メトロ〜東急間における3者間の相互乗り入れは、当時の車両における保安装置の装備などの関係などから、1964年の全線開業以来、一度も実施されなかった。

日中時間帯における運行内容













6本
2本
4本

 日比谷線においての日中時間帯における運転パターンは、中目黒〜北千住間の線内運転列車および東武スカイツリーライン直通列車と交互に10分間隔で運転されており、東武スカイツリーライン内も各駅停車(東武線内の種別は「普通」)で運転されている。東武スカイツリーラインから日比谷線へは一体的に運行されている。

運行車両

 これまでにおける日比谷線の車両は、トンネル内のカーブの多さ等の関係から18mの3ドア車(一部5ドア)が全車両8両編成で運用されてきているが、2017年からは20mの4ドア車7両編成が運用を開始し、2020年3月までに従来の18m3ドア車両を置き換えを完了し、すでに自社線車両は13000系および東武車両は70000系(および70090型)の20m4ドア車両へ刷新および統一されている。

かつては18m3ドア車の牙城であった日比谷線であったが、20m4ドア車両の登場に伴って、乗り入れ先の東武スカイツリーラインとともに、2020年3月までに新型車両へと刷新されている。
・・・・・

自社線車両:13000系

 18m車両の牙城であった日比谷線を、20m4扉車の標準型への置き換えによる車両刷新を目的として登場した新型車両。これまでの03系をパワーアップしたうえでの内容になり、車内設備ではドア上のLCD装置などの充実をはじめ、走行環境の改善も大きな特長になっている。日比谷線における20m7両編成の車両として、2017年3月25日から営業運転を開始し、2020年4月までに44編成308両が製造され、これまでの主力であった03系車両を置き換えている。

他社線車両:東武70000系(「THライナー」用の70090型も含む)

 東武鉄道における日比谷線乗り入れ用の新型20m4つドア通勤車両。前述の13000系と同様に、車内設備ではドア上のLCD装置などの充実をはじめ、走行環境の改善も大きな特長になっている。東武車両においても20m7両編成の70000系車両に置き換える予定で、2020年5月までに24編成(70000系18編成・70090型6編成)が導入され、18mの20000系列車両を置き換え、全車両を70000系車両へ刷新されている。

 さらに2020年6月6日より、東武スカイツリーラインから日比谷線への座席指定列車「THライナー」用として、70090型車両を6編成登場させ、一般列車運用のほか、「THライナー」にて霞ケ関駅から久喜駅まで(久喜発は恵比寿行き)の間にて運転される。

過去の運行車両

1988年7月1日から2020年2月28日まで、平成時代における日比谷線の主力車両として活躍した03系車両。

自社線車両:03系(1988年7月1日〜2020年2月28日)

 日比谷線の開業時からの主力であった旧形車両である3000系の置き換えおよび冷房化を目的に、1988年に登場した営団地下鉄(当時)「0x系」シリーズの日比谷線版。1994年までに8両編成42本の合計336両が製造され、旧形式であった3000系を置き換えている。このうち1990年から1992年に製造された5ドア車(第09編成〜第28編成)では8両編成のうちの両端2両に連結されており、日比谷線内での乗降時間の短縮に貢献したことが特徴的であった。2017年からの13000系車両への置き換えに伴って、2020年2月28日をもって全車両の運用を終了し、一部の編成は熊本電鉄および長野電鉄へ譲渡されている。

他社線車両:東武20000系・20050系・20070系
(1988年3月25日 - 2020年3月27日)

 東武の旧形車両であった2000系の置き換えおよび冷房化を目的に、1988年に登場した東武の18m車両。年式によって様々なバリエーションがあり、最初に登場した3ドア車両の20000系13編成、1992年に登場した5ドア車でVVVFインバータ制御の20050系8編成、そして1997年に20050系を3ドア化させた20070系3編成の合計24編成192両が活躍していた。こちらも20m7両編成の70000系に置き換えられ、20400型化されたうえで、日光線および宇都宮線へ転用される予定。


 さらに中目黒駅から先では、2013年3月15日までは東急東横線とも相互乗り入れを行っており、東急1000系車両にて北千住駅から菊名駅まで運用された。

他社線車両:東急1000系(2013年3月15日まで運用)

 東急9000系の18m車版として1988年に登場した日比谷線直通専用車両。初代の専用車両であった7000系車両を置き換える名目で登場し同時に車両の冷房化も推進させた。日比谷線直通専用であったことから運用区間は菊名駅から中目黒駅を経由して北千住駅までであり、乗り入れの関係などからその先の東武線への乗り入れは行われなかった。副都心線への乗り入れ開始による日比谷線直通運用の終了に伴って、2013年3月15日でもって運行を終了している。

路線の特徴

  • 前述のようにかつては3000系や03系など、3ドア18m車両の天下であり、東武車両や当時乗り入れていた東急東横線の車両も3ドア18m車両(東武車両:2000系→20000系・東急車両:7000系→1000系)で相互乗り入れを行っていた。
  • 建設された当時は東武側よりも東急側が多いと見込まれており、東急車両は8両編成で、東武車両は6両編成での運用計画であった。しかし予想とは逆に、実際には東武側が圧倒的に多く、これまで不便であった東武沿線から都心への直通を機に、大規模団地の開発(草加松原団地や武里団地)が進められた結果によって、沿線からの利用客が急増し、急遽6両編成から8両編成への増強が進められた逸話がある。実際に東武伊勢崎線(現:東武スカイツリーライン)の松原団地駅(現:獨協大学前駅)やせんげん台駅の開業が、日比谷線直通への大きな役割を果たしたきっかけとなっている。一方、東急東横線からの直通列車利用客は、同線の終着駅である渋谷駅まで利用する乗客も多かったため、東武からの直通利用客ほどの効果はあまりなく、直通晩年においてはダイヤ改正の度に、段階的ながら減便されて行き、同線の副都心線直通開始と引換えに幕を閉じている。しかしながら、メトロ車両の定期検査においては、鷺沼工場のある東急田園都市線の鷺沼駅まで回送されるために、日比谷線と東横線との渡り線が使用されることから、03系はもちろん、13000系も東横線内で見られることがある。
  • 2019年6月5日までは、東京の地下鉄路線で唯一、全駅にホームドアが設置されていない路線であったが、これまでの3ドア車両から4ドア車両へ全車両が刷新され、2020年6月6日開業の虎ノ門ヒルズ駅より設置および運用を開始し、2022年度をめどに全駅に設置される予定。
  • 2018年3月17日から、人形町駅と半蔵門線の水天宮前駅、および築地駅と有楽町線の新富町駅との間で、乗換連絡駅に指定されている[1][2]
  • 2020年6月6日に神谷町駅と霞ケ関駅との間に新駅「虎ノ門ヒルズ駅」が開設され、銀座線の虎ノ門駅との乗換駅となる。駅の開設時においては暫定形式であるものの[3]、最終的な完成は2022年度の予定。これに伴って、霞ケ関駅から北千住駅までの駅番号(駅ナンバリング)が変更になっている。(虎ノ門ヒルズ駅は「H-06」が付与。それに伴い、例として霞ケ関駅はH-06→H-07へ、北千住駅はH-21→H-22へそれぞれ変更。)[4]
  • 久喜駅を発着する列車はTHライナーのみであり、一般列車は乗り入れていない為、久喜駅(和戸駅も含む)から(逆も含む)日比谷線方面へは東武動物公園駅から北千住駅間のいずれかの駅で乗り換えることになる。

地下鉄日比谷線 駅一覧

地下鉄日比谷線(中目黒〜北千住間) :その方向のみに停車 :自社線内および都営線改札外乗り換え
駅番号



T
H



接続している路線
中目黒
(なかめぐろ)
H-01
恵比寿
(えびす)
H-02
広尾
(ひろお)
H-03
六本木
(ろっぽんぎ)
H-04
神谷町
(かみやちょう)
H-05
虎ノ門ヒルズ
(とらのもんひるず)
H-06
霞ケ関
(かすみがせき)
H-07
日比谷
(ひびや)
H-08 |
銀座
(ぎんざ)
<松屋・三越前>
H-09
東銀座
(ひがしぎんざ)
H-10 |
築地
(つきじ)
<本願寺前>
H-11 |
八丁堀
(はっちょうぼり)
H-12 |
茅場町
(かやばちょう)
H-13
人形町
(にんぎょうちょう)
H-14 |
小伝馬町
(こでんまちょう)
H-15 |
秋葉原
(あきはばら)
H-16
仲御徒町
(なかおかちまち)
H-17 |
上野
(うえの)
H-18
入谷
(いりや)
H-19 |
三ノ輪
(みのわ)
H-20 |
南千住
(みなみせんじゅ)
H-21 |
北千住
(きたせんじゅ)
H-22 |
東武スカイツリーライン直通区間
  • 東武動物公園駅および東武日光線南栗橋駅まで(「THライナー」は久喜駅まで)。
  • 中目黒駅は東急電鉄、北千住駅は東武鉄道にてそれぞれ管理。
外部リンク 脚注
  1. a b c 3月17日(土)から新たな乗換駅の設定を開始します。(2018年2月15日:東京メトロ報道発表)
  2. a b 平成30年3月17日(土)から新たな乗換駅の設定を開始します。(2018年2月15日:東京都交通局報道発表)
  3. ^ 日比谷線に虎ノ門ヒルズ駅が誕生します!2020年6月6日(土)開業(2019年11月11日:UR都市機構・東京メトロ報道発表)
  4. ^ 日比谷線新駅の名称を「虎ノ門ヒルズ駅」に決定しました!(2018年12月5日:東京メトロ報道発表)

東京メトロのメインへ
inserted by FC2 system