都営交通へ

都営三田線

【更新内容】2023.3.25 相鉄21000系車両を追加。

 都営三田線は都市高速鉄道計画第7号線として計画および建設され、1968年12月に都営6号線の最初の区間として巣鴨と高島平(当時は志村)までの間が開通した。その後は南は三田まで、北は西高島平までそれぞれ順次開業したものの、相互乗り入れの内容がまとまらなかったことから、永年の間、三田〜西高島平間の路線となっていた。しかしその後は、東急目蒲線との相互乗り入れをすることが決定し、車両および保安設備を更新したうえで2000年9月26日に三田〜目黒間が開業し、同時に目黒で東急目黒線との乗り入れがようやく実現している。なお目黒駅から白金高輪駅までの区間は東京メトロ南北線と線路を共有しており、南北線の東京メトロが第1種鉄道事業者、三田線の都営交通が第2種鉄道事業者となっている。

運行内容

 三田線の運行内容は2000年に目黒まで開業するまでは三田〜西高島平間の運転であったが、東急目黒線との乗り入れ以降は主に東急線直通と白金高輪駅折返しと交互で運行されている。また目黒〜白金高輪間は東京メトロ南北線と線路を共用し、東京都交通局が第2種鉄道事業者となっており、南北線も同じように目黒で東急目黒線と乗り入れている。この区間では南北線と三田線との交互運転になっている関係で、三田線からの目黒折り返しは臨時の時を除いて設定されていない。

 車両運用内容においては直通先である東急目黒線の内容を基準としており、都営車両は31以降、東急車両は01〜29の奇数番号[1]を使用しており、末尾のアルファベット記号は都営車両は「」、東急車両は「」を使用している。

日中時間帯における運行内容

種別\駅名 目黒線 三田線 備考





・・・・















・・・・
西




急 行
(三田線内各駅停車)
2本 日吉から先、東急新横浜線経由相鉄線海老名まで直通。
各駅停車 4本 8本

運行車両

都営(東京都交通局)車両

東京都交通局6500系

 現有車両である6300系車両の置き換え用として2022年5月14日に登場した車両。三田線の8両編成化の推進において営業運転を開始した車両で、「人にやさしい車両」をコンセプトにバリアフリー推進、全車両にフリースペースを設置するなどの貢献をしている。8両編成13本が製造される予定で1993年から1994年に製造された6300系車両を置き換える見込み。

(参考)6500系車両(8両編成)運用時の列車番号(2023年4月現在)

  • 【平日ダイヤ】 31T・35T・37T・39T・45T・55T・57T・63T・71T・79T・81T・89T
  • 【土休日ダイヤ】 21T・23T・31T・35T・37T・41T・43T・47T・53T・57T・59T・63T

東京都交通局6300系

 都営三田線の冷房化および当時の目蒲線への乗り入れに備えて1993年に登場した車両。当初から6両編成で登場し、三田線初のVVVFインバーター制御の採用したほか曲面ガラスによる運転台からの見通しを良くしている点が特長である。その後はATSからATCおよびATOへの切り換え導入にともなって1999年に順次一斉導入を行ない、在来車両であった6000系を置き換えている。2015年現在は37編成222両が在籍しているが、2022年度以降は8両編成の6500系の製造に伴って、1993年から1994年に登場した1・2次車両が置き換えられる予定。

東急車両

東急3020系

 東急電鉄にて導入されている2020系および6020系を基本とし、2019年11月より運用を開始した車両。8両編成にて製造されたものの、2022年度に予定されている相鉄線との乗り入れまでは6両編成で運用されている。現在は3編成が在籍しており、3000系と5080系と共通運用されている。

東急3000系

 当時の目蒲線から南北線および三田線へ乗りれるために1999年に登場した東急の通勤型車両。登場当初は8両編成の第1編成のみで暫定的に東横線においておもに急行で運用されていた。その後第2編成以降が登場した2000年以降からは6両化され、12編成が出揃ったうえで2000年8月6日の目黒線の路線発足とともに本格的な営業運転を開始し、同年9月26日には目黒駅から南北線や三田線、さらには2001年3月28日からは埼玉高速鉄道線へそれぞれ乗り入れを開始している。その後2001年には第13編成が増備され、2015年現在は6両編成13本の計78両が在籍している。

東急5080系

 目黒線内においての輸送力増強用(急行運転の開始ならびに武蔵小杉駅から日吉駅への延伸)として2003年に登場した東急の標準型車両5000系の目黒線版。6両編成にて10本(60両)が在籍しており、3000系と共通で運用されている。製造年次によっての差異が多少あり、5181Fと5182Fの2編成は種別表示が幕式、行先表示が3式LED。5183Fから5190Fまでの残り8編成は種別表示はフルカラー式LED、行先表示が白色式LEDになっているのが特徴的である。

相鉄車両

相鉄21000系

 2021年9月6日より営業運転を開始した8両編成の相鉄車両。相鉄線から東急目黒線経由にて三田線のほか東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道線にてでも運用され、三田線では海老名駅および湘南台駅から西高島平駅まで乗り入れる。

目黒〜白金高輪間の運賃

 前述の通り、2000年9月26日に目黒〜目黒間の全通時に白金高輪駅〜目黒駅間は東京メトロ南北線と線路を共用し、都営が第2種鉄道事業者となっている関係から、運賃についてはメトロ・都営共通の運賃を設定に問題があったものの、同区間をメトロで管理していることやメトロ運賃が安いことなどから、メトロ同額の170円(IC:165円)を都営としては特定として設定されている。従ってこの区間での利用に限ってはメトロ・都営のいずれかの乗車券でも任意で乗車可能ということになる。

路線の豆知識

  • もともとの計画では、三田方では泉岳寺、五反田を経由して東急池上線へ乗り入れ、田園都市線の長津田方面へ、西高島平方では和光市付近を経由して東武東上線へ乗り入れ、上福岡や川越方面へそれぞれ直通運転する予定であったが、両端の路線とも諸般の事情から白紙撤回を余儀なくされ、冒頭にて前述したように永年、三田〜西高島平間の路線となっていた。その後、目黒方面への延伸、ならびに東急目黒線への乗り入れが決定したものの、西高島平方においてはその後、相互乗り入れの計画は消滅している。その名残か、かつて使用していた三田線のATSは、東武と同様のタイプとなっていた。

過去の車両

6000系車両(1968年〜1999年)

 三田線の開業時から運用されていた車両。長く、三田線の主力の車両として、三田〜西高島平間で活躍した。1993年から6300系車両への置き換えに伴って、1999年に全車両引退した。セミステンレス製の車両の品質の良さから、引退後は秩父鉄道や熊本電鉄で再び活躍している。

(1999年9月:西巣鴨駅にて)

今後の予定

 2019年現在、刻々と変化を続けている東京の地下鉄路線においては唯一、安泰の路線となっているが、三田線においても直通先である東急目黒線とともに8両化される予定で、なおかつ2023年3月に東急目黒線が計画している相鉄線との相互乗り入れも実施される見込みである。車両についても現有車両の6300系6両編成において、一部新型車両の6500系8両への更新となり、先述の通り2022年5月14日より営業運行を開始し、1993年から1994年に製造された6300系車両を置き換える予定。また相鉄線への乗り入れの際、現時点ではおもに東急車両にて相鉄乗り入れを実施する計画であり、都営車両においては現時点では未定となっている。

都営三田線 駅一覧

都営三田線(目黒〜西高島平間) :自社線内および東京メトロ線改札外乗り換え








駅番号
接続している路線










目黒
(めぐろ)
I-01
  • 東急目黒線(日吉駅および東急新横浜線経由相鉄線海老名駅・湘南台駅まで直通)
  • 山手線
白金台
(しろかねだい)
I-02
白金高輪
(しろかねたかなわ)
I-03



















三田
(みた)
I-04
芝公園
(しばこうえん)
I-05
御成門
(おなりもん)
<東京タワー前>
I-06
内幸町
(うちさいわいちょう)
<西新橋>
I-07
日比谷
(ひびや)
I-08
大手町
(おおてまち)
<読売新聞社前>
I-09
神保町
(じんぼうちょう)
I-10
水道橋
(すいどうばし)
I-11
春日
(かすが)
<文京シビックセンター前>
I-12
白山
(はくさん)
<東洋大学前>
I-13
千石
(せんごく)
I-14
巣鴨
(すがも)
I-15
西巣鴨
(にしすがも)
I-16
新板橋
(しんいたばし)
I-17
板橋区役所前
(いたばしくやくしょまえ)
I-18
板橋本町
(いたばしほんちょう)
I-19
本蓮沼
(もとはすぬま)
I-20
志村坂上
(しむらさかうえ)
I-21
志村三丁目
(しむらさんちょうめ)
I-22
蓮根
(はすね)
I-23
西台
(にしだい)
<大東文化大学前>
I-24
高島平
(たかしまだいら)
I-25
新高島平
(しんたかしまだいら)
I-26
西高島平
(にしたかしまだいら)
I-27
  • 目黒駅は東急電鉄、白金台駅および白金高輪駅は東京メトロがそれぞれ管理。
  • 目黒駅から白金高輪駅までは東京メトロ南北線との共用区間。
脚注
  1. ^ 偶数番号は東京メトロ南北線および埼玉高速鉄道線の直通列車で使用されている。

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