東京メトロのメインへ

東京メトロ東西線

 都市高速鉄道計画5号線として建設された東京メトロ東西線は、東京メトロ初の20m車体の路線として1964年12月23日に高田馬場〜九段下間が開業。その後1966年には中野までが開通し、国鉄中央線と相互乗り入れを開始。さらには1967年までには東陽町まで順次開業後、1969年には西船橋まで開業し営団地下鉄としては初めて千葉県へ乗り入れたほか、快速運転も開始し、同時に津田沼までの乗り入れも開始している。また1996年には東西線の延長区間ともなる東葉高速鉄道が開業し、京成線と接続する東葉勝田台までの乗り入れも開始されている。

運行内容

 東西線は現在、中野駅〜三鷹駅の区間でJR中央線各駅停車と、西船橋駅〜東葉勝田台駅の区間で東葉高速鉄道線と相互乗り入れを行っているが、平日の朝夕の通勤ラッシュ時には同じ西船橋でJR総武線へ乗り入れ、津田沼駅まで運転されている。

 また、この路線の大半は地上区間が存在している為に、東陽町駅から西船橋駅の区間にて快速運転を行う列車があるのが大きな特徴である。これは計画当時混雑が慢性的だった中央・総武線への混雑を緩和させる目的で建設された区間であって、従来の営団で指定されている都区内だけの路線から例外的に千葉県へ路線を延ばしたとも言われている。

 一方で、西船橋駅からの東葉高速鉄道線からは、殆どの列車が東西線へ乗り入れて中野駅まで運転されているが、一部はJR線へ乗り入れて三鷹駅まで結ぶ列車も設定されている。その西船橋で相互乗り入れを行っている東葉高速鉄道線は、基本的に全列車が東西線へ乗り入れていて、日中は15分の間隔で運行されている。(日中の殆どは東西線内は快速)

日中時間帯における運行内容

種別\駅名










西










快 速 4本
各駅停車 4本 8本

運行種別

 2019年5月現在における東西線内の運行種別は快速・通勤快速・各駅停車の3種類が運行されており、このうち通勤快速は平日朝の中野方面行のみの設定で、あとの快速と各駅停車は終日設定されている。

快速

  • 三鷹駅・中野駅〜西船橋駅・東葉勝田台駅

    • 基本的においては中野から西船橋経由で、東葉高速鉄道線の東葉勝田台までの運転であり、これらにはメトロ車両と東葉高速車両の2種類にて運用され、日中時間帯中心に運転されている。また三鷹から東葉勝田台までの列車もごく一部で設定されており、これにはメトロ車両のみにて運用されている。

  • 三鷹駅・中野駅〜津田沼駅

    • 平日の朝夕ラッシュ時に限定されて運転されており、このうち津田沼発は夕方のみの設定となっている。車両はメトロ車両とJR車両で運用されている。

通勤快速

  • 東葉勝田台駅・津田沼駅・西船橋駅→中野駅・三鷹駅

    • 上記の快速に代わって、平日朝の中野方面行きのみの列車に設定されている種別。東葉勝田台および津田沼から中野および三鷹まで設定されており、基本的にいずれの車両も運用されるが、JR車両の運用は西船橋と津田沼発中野行きの2本のみで、中野から先の三鷹行きはすべてメトロ車両にて受け持っている。その他は東葉勝田台もしくは津田沼発の中野もしくは三鷹行きで、東葉勝田台発の中野行きはメトロ車両と東葉高速車両、三鷹行きはメトロ車両、津田沼発の三鷹行きはメトロ車両、中野行きは1本のみがJR車両で、あとはメトロ車両がそれぞれ受け持っている。

各駅停車

  • 東葉勝田台駅・津田沼駅・西船橋駅〜中野駅・三鷹駅

    • 全駅各駅に停車する典型的な種別で、日中時間帯においては中野駅〜西船橋駅間を中心に、中野駅から中央線直通で三鷹駅発着の列車がそれぞれ15分間隔にて運転されている。このほかラッシュ時には西船橋から東葉高速線直通に加えて、平日ラッシュ時にはJR総武線直通で津田沼駅発着も運転されているほか、東西線内では出入庫運用において東陽町駅や妙典駅発着のほか、平日朝1本の東葉勝田台駅発九段下駅止まりの列車がそれぞれ設定されている。

運行車両

東京メトロ車両

05系前期型

 東西線車両の近代化などを目的に、1988年に登場した営団地下鉄「0x系」シリーズの東西線版。1994年までに第1編成から第24編成までが製造され、製造年次によって差異があるのが特徴。第1編成から第13編成までが幕式の行先表示。第14編成から第18編成がワイドドア車両。さらに第19編成から第24編成がVVVFインバータ制御車両に分けられている。さらに写真の前期型最終編成である第24編成は「アルミリサイクルカー」であり、廃車になった5000系アルミ車両のアルミ部品を再利用しているのが特長的である。なお初期の第1編成から第13編成(後述)は15000系へ置き換えられて廃車となっており、一部はインドネシアへ譲渡されている。
05系後期型

 5000系車両の置き換えを目的に、1999年に登場した05系車両シリーズのマイナーチェンジ版。1999年から2005年までに第25編成から第43編成までが製造され、兄弟形式として東葉高速鉄道の2000系が製造されている。
 1988年から1994年まで製造された前期型車両と区別されている関係から、大部分では前期型を05系と呼ばれているのに対して、後期型では05N系もしくは新05系と呼ばれていることが多い。
 本来は05系にて5000系を置き換える予定であったが、有楽町線および副都心線用の10000系車両の登場によって状況が変化したことから、07系の転属によって対応されている。
07系

 本来は05系にて5000系を置き換える予定であったが、有楽町線および副都心線用の10000系車両の登場によって状況が変化したことと、有楽町線に設置されるホームドアに対応できないことを理由に、東西線へ転籍している。10両編成6本が当初有楽町線で運用されていたものの、先述の状況から2006年と2009年に有楽町線から東西線へ転属している。
15000系

 沿線人口が増加し続けている東西線のラッシュ時の混雑緩和プロジェクトとして、2009年に登場した東西線のワイドドア車両。朝のラッシュ時の混雑においての遅延問題を少しでも解消させようと登場した車両で、ワイドドア車である05系車両の第14編成から第18編成とともにラッシュ時の運用に活躍している。13編成が登場し、05系車両の第1編成から第13編成を置き換えている。

他社線からの車両

東葉高速2000系

 東西線車両の05系後期型車両をベースに2004年に登場した東葉高速鉄道の車両。05N系車両の兄弟形式でありながら、運用区間は東葉高速線と東西線の中野駅から西船橋駅までであり、中野駅や西船橋駅からのJR線へは乗り入れていない。10両編成11編成110両が運用されている。
JR東日本E231系800番台

 JR東日本のE231系の地下鉄乗り入れ車両版で、常磐緩行線と千代田線へ乗り入れている209系1000番台車両を基本にしている。これまでの103系と301系を置き換える目的に2003年に7編成70両が登場している。主な運用区間は東西線内と中央線の三鷹〜中野間、および総武線の津田沼〜西船橋間で、東葉高速鉄道線には乗り入れていない。

過去に活躍した車両

05系初期型(第1編成〜第13編成)

 1988年から1991年にかけて東西線の近代化を目的に登場した車両。丸ノ内線の02系や日比谷線の03系と同時に登場した当時の営団地下鉄新型車「0x系シリーズ」の20m車であり、行先表示が幕式であるのが特徴的であった。2009年から2011年にかけて15000系の登場に伴い廃車となり、一部は千代田線の北綾瀬線へ転属したほか、インドネシアへも譲渡されている。
5000系

 東西線の開業時から活躍していた当時のオリジナル車両。当時の国鉄線への乗り入れを前提に営団地下鉄初の20m4ドア車両として登場した。東西線のほか千代田線でも活躍し、国鉄→JR線での乗り入れや沿線の通勤輸送に活躍した。東西線からは2007年に引退したが、千代田線でも北綾瀬線にて2014年まで活躍していた。
東葉高速鉄道1000系

 1996年の東葉高速鉄道の開業時から活躍していたもと東西線5000系車両。比較的車齢の新しい車両を改造したうえで、10両編成100両が活躍していた。東西線のATCの更新(WS-ATC→CS-ATC)によって2007年に2000系へ置き換えられて全車引退した。
JR東日本301系

 1966年の中央線との相互乗り入れ開始から活躍した国鉄→JR東日本の先代乗り入れ車両。103系や東西線5000系車両を基本に設計されており、長年中央線からの乗り入れ車両として活躍したが、2003年にE231系800番台へ置き換えられて全車引退した。
JR東日本103系

 上記の301系とともに中央線からの乗り入れ車両として活躍していた車両。301系と共通で運用されており、一時期は301系と混結して運用されていた。301系とともに2003年にE231系800番台へ置き換えられて引退している。

地下鉄東西線 駅一覧

地下鉄東西線(中野〜西船橋間) ▲・↑:その方向のみの運転。(▲:停車・↑:通過)
:自社線内および都営線改札外乗り換え
駅番号













接続している路線
中央線直通区間
  • 三鷹駅まで。
中野
(なかの)
T-01
落合
(おちあい)
T-02
高田馬場
(たかだのばば)
T-03
早稲田
(わせだ)
T-04
神楽坂
(かぐらざか)
T-05
飯田橋
(いいだばし)
T-06
九段下
(くだんした)
T-07
竹橋
(たけばし)
<毎日新聞社前>
T-08
大手町
(おおてまち)
T-09
日本橋
(にほんばし)
<高島屋前>
T-10
茅場町
(かやばちょう)
T-11
門前仲町
(もんぜんなかちょう)
T-12
木場
(きば)
T-13
東陽町
(とうようちょう)
T-14
南砂町
(みなみすなまち)
T-15
西葛西
(にしかさい)
T-16
葛西
(かさい)
<地下鉄博物館前>
T-17
浦安
(うらやす)
T-18
南行徳
(みなみぎょうとく)
T-19
行徳
(ぎょうとく)
T-20
妙典
(みょうでん)
T-21
原木中山
(ばらきなかやま)
T-22
西船橋
(にしふなばし)
T-23
東葉高速鉄道線・JR総武線
直通区間
  • 東葉高速鉄道線:東葉勝田台駅まで。
  • 総武線各駅停車:平日のラッシュ時、津田沼駅まで。
  • 中野駅はJR東日本、西船橋駅は東京メトロにてそれぞれ管理。
  • 早稲田駅と都電荒川線の早稲田停留所とは、両社離れているために乗換駅としては機能していない。

東京メトロのメインへ
inserted by FC2 system