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【更新内容】2024.3.24 戸塚駅を新設。
横須賀線
(東京〜久里浜)

 横須賀線は神奈川県鎌倉市の大船駅から鎌倉、逗子、横須賀を経由して神奈川県横須賀市の久里浜駅へ向かうJRの通勤路線。もともとは東海道線の支線として機能しているものの、1980年10月から東海道線と線路を分ける形で、東京駅の地下駅に乗り入れると同時に総武快速線との乗り入れを開始し、さらに2001年10月からは湘南新宿ラインの運転も開始している。

 本来は大船駅から久里浜駅までの線路名称であるものの、ほとんどが大船駅から東京方面へ直通運転されているために、本稿では東京駅から大船駅までの区間も併せて記述する。さらに西大井駅から逗子駅までは湘南新宿ラインも共用しているために、湘南新宿ラインの横須賀線部分についても本稿で記述する。(湘南新宿ライン全体については、湘南新宿ラインの項も併せて参照。)

運行内容

 基本的には横須賀線は東京〜逗子および久里浜間で運転されており、横須賀線内はすべて普通列車にて運転されている。東京駅ではほとんどの列車が総武快速線に乗り入れており、千葉および成田線経由成田空港[1]、内房線経由君津、外房線経由上総一ノ宮方面[2]へ、また湘南新宿ラインでは新宿駅を経由して大宮駅から宇都宮線へ乗り入れ、宇都宮方面へそれぞれ直通運転されている。運行区間の内容としては東海道線と別路線にあたることから東京駅〜品川駅間は地下路線、品川駅〜横浜駅間はかつての貨物線の品鶴線、横浜駅から大船駅までは東海道線の列車線に対し、横須賀線は各駅に停車することから電車線をそれぞれ使用している。また西大井駅の手前からは新宿駅方面からの湘南新宿ラインも加わり、横須賀線内においては毎時2本の列車が逗子駅まで乗り入れており、こちらも各駅に停車するかたちになっている。従って日中において東京〜品川間は毎時平均4〜6本、西大井〜逗子間では6〜8本、逗子〜久里浜間となると3本程度と全体的には本数はあまり多くない。とくに逗子駅を境に需要が大きく変化し、東京方は利用客数が3万人以上ある反面、横須賀および久里浜方はほとんど1万人を下回っているのが現状になっている。

 このことは列車編成にも表れており、東京駅から逗子駅までは15両編成で運転されているのに対して、逗子駅から久里浜駅までの区間はホームの有効長から11両編成および4両編成が運転されている。なお15両編成や11両編成ではグリーン車が2両(4号車・5号車)連結されているが、逗子駅から久里浜駅まで運転されている4両編成ではグリーン車は連結されていない。

運行車両

横須賀線(総武快速線直通)
これまで活躍しているE217系の置き換え用として2020年12月21日より登場した横須賀線および総武快速線の次世代新型車両。山手線の車両に次いで登場した車両で、1000番台として区分されている。これまで普通車は一部に4人掛けのセミクロスシートがついていたが、本系式から普通車はグリーン車を除いてすべてロングシートとなっている。

E235系1000番台(東京駅〜久里浜駅・総武快速線直通)

 E217系の置き換え用として2020年12月21日から営業運転を開始した一般形電車。現在のE217系および先代の113系と同じ内容で15両編成での組成の場合、久里浜寄りに付属編成4両(増1号車〜増4号車)、東京寄りにグリーン車を含む基本編成11両(1号車〜11号車)の内容で構成されている。今後はE217系同数の745両(11両編成51本、4両編成46本)が製造され、E217系を置き換える見込み。

1994年から登場し、当時京浜東北線で活躍していた209系車両を基本に設計されたJR東日本の通勤型近郊車両のE217系。JR東日本の系列においては頭に初の「E」を冠したことや、横須賀線や総武快速線の113系車両の置き換え、さらに3ドアから4ドアにしたことで混雑緩和によるスムーズな乗降を目的に登場した。

E217系(東京駅〜久里浜駅・総武快速線直通)

 1994年12月の改正から1999年12月まで、113系の置き換えを機に登場した通勤型近郊電車。当初は大船電車区ならびに幕張電車区に配置されていたが、2004年10月に鎌倉総合車両センターに集約されている。現在では横須賀線内や総武快速線直通運用で使用されているが、2001年12月から2004年10月までは湘南新宿ラインの運用で新宿駅まで乗り入れていた。さらに2006年3月から2015年3月までは、最大3編成45両が国府津車両センターへ転属し東海道線で運用[3]されたが、現在では全編成復帰している。編成内容では東海道線や湘南新宿ラインと異なり、15両編成では4両の付属編成と11両の基本編成(グリーン車2両を含む)で運用され、付属編成の連結位置が久里浜寄りに連結されており、基本編成の1号車から11号車に対して増結編成では増1号車から増4号車となっている。

 先述のE235系車両の登場によって、今後は順次置き換えられる見込みで、他線への転用予定はなく廃車される見込み。実際に2021年に入ってから一部の編成の運用離脱も開始されており、本格的な廃車も開始されている。

湘南新宿ライン(宇都宮線直通)

西大井駅から逗子駅まで乗り入れている湘南新宿ラインにはE231系近郊型タイプ車両(左)とE233系3000番台(右)が運用されており、どちらも共通で運用されている。

E231系近郊型タイプ・E233系3000番台(西大井駅〜逗子駅・宇都宮線直通)

 これらの車両は共通で運用されており、小山車両センターおよび国府津車両センターに配置されている。おもに湘南新宿ラインで宇都宮線直通で宇都宮駅まで運用されているものの、早朝および深夜の間合い運用でも大船駅から逗子駅まで使用[4]されている。上野東京ライン開業までは小山車両センター所属のE231系で運用されていたが、以後はE233系も加わったことに加えて小山車両センターのほか国府津車両センターの車両でも運用されている。こちらの編成内容は東海道線と共通で、15両編成では基本編成10両と付属編成5両で運用され、付属編成が東京・新宿寄りに連結されていることから、グリーン車を含む基本編成では1号車から10号車、付属編成では11号車から15号車となっている。

過去の運行車両

113系

かつて国鉄時代や昭和においての横須賀線は、東海道線や総武快速線などとともに113系車両の牙城であった。当路線からなっている「スカ色」というのはクリーム色の車体に群青色がかかった車両のことを表し、戦後の70系車両から使用されてきている。また東海道線と同じ平屋型のグリーン車も連結され、1990年から1995年頃までは113系にも二階建てグリーン車が運用されていた。その後はE217系車両の登場に伴って徐々に活躍の場も減っていき、1999年12月に横須賀線からは引退した。(1996年撮影)


横須賀線 駅一覧(東京〜久里浜)

横須賀線(東京〜久里浜間)
路線名
駅番号





宿


接続している路線




































東京
(とうきょう)
JO19

宿







新橋
(しんばし)
JO18
品川
(しながわ)
JO17
西大井
(にしおおい)
JO16
湘南新宿ラインの東海道線〜高崎線直通列車は通過。
武蔵小杉
(むさしこすぎ)
JO15
新川崎
(しんかわさき)
JO14
[5]
※湘南新宿ラインの東海道線〜高崎線直通列車は通過。
横浜
(よこはま)
JO13
保土ケ谷
(ほどがや)
JO12
※湘南新宿ラインの東海道線〜高崎線直通列車は通過。
東戸塚
(ひがしとつか)
JO11
湘南新宿ラインの東海道線〜高崎線直通列車は通過。
戸塚
(とつか)
JO10
大船
(おおふな)
JO09












北鎌倉
(きたかまくら)
JO08
鎌倉
(かまくら)
JO07
逗子
(ずし)
JO06
※湘南新宿ラインの列車は当駅発着。
東逗子
(ひがしずし)
JO05
 
田浦
(たうら)
JO04
※両方向とも前1両全てと2両目1番前の扉は非扱い。
横須賀
(よこすか)
JO03
衣笠
(きぬがさ)
JO02
久里浜
(くりはま)
JO01

脚注

  1. ^ 一部の列車は成東駅や鹿島神宮駅までも運転されている。
  2. ^ かつては大原駅、さらには勝浦駅までそれぞれ運用された。
  3. ^ 東京駅から熱海駅まで。回送も含めば来宮駅まで運用された。
  4. ^ 2015年12月現在、平日下り大船7時30分発逗子行き3835M。平日上り逗子22時46分発大船行き3832M。
  5. ^ 制度上における乗換駅ではないが、南武線の鹿島田駅に近い。


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