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内房線
(千葉〜木更津〜館山〜安房鴨川)

 内房線は千葉市の蘇我駅から木更津、君津、館山を経由して安房鴨川駅へ至るJR東日本の鉄道路線。外房線とともに海沿いを走る区間が数多く、蘇我駅から館山駅までの区間にかけては、車窓右側おける東京湾、館山駅から安房鴨川駅までの区間は太平洋といった眺めの良い区間となっている。

運行内容

 内房線は本来、蘇我駅から安房鴨川駅までの線路名称上の路線であるものの、ほとんどの列車が千葉駅または東京駅方面から発着し、東京駅から発着している列車は、総武線経由と京葉線経由とに分けられているのが特徴的である。

 特急列車は「さざなみ」号が東京駅から京葉線経由で、君津駅まで運転されているが、季節列車においては館山駅まで運転されている。かつては定期列車にて大部分の列車が館山駅まで、さらに一部の列車は、その先の千倉駅まで運転されていたが、東京方面からの高速バス路線網の発達(東京湾アクアラインや館山自動車道などの開通が影響している。)によって、次第に需要が減少して行き、2017年3月4日のダイヤ改正以降、定期列車は朝夕ラッシュ時の東京〜君津間の運転へと縮小され、館山駅発着はシーズン時の土休日の運転へとなっている。

 一般普通列車も、かつては千葉駅から木更津、館山を経由して、安房鴨川駅まで通しで運転される列車が数多く運転されていたが、近年においてはやはり需要の減少などに伴って、日中時間帯において、木更津駅および館山駅にて運行系統が分離されている。

 ここでは千葉駅〜木更津駅間と木更津駅〜館山駅間、館山駅〜安房鴨川駅間とに分けて記述する。

千葉駅〜木更津駅間

 千葉駅から木更津駅までの区間は、東京方面からの快速列車も含めて日中時間帯は1時間に3〜4本設定されており、そのほとんどは木更津駅もしくは君津駅止まりとなっている。快速列車は日中時間帯は総武快速線および横須賀線から直通しており、グリーン車付きの15両編成もしくは11両編成で運転されている。またラッシュ時には総武快速線に加え、京葉線からも運転されており、こちらはグリーン車なしの10両編成が運用されている。快速列車(京葉線の通勤快速も含む。)の停車駅は、総武快速線方面の列車が通過する巌根駅を除いて、すべての駅に停車する。

木更津駅〜館山駅間

 木更津駅から館山駅にかけての区間は運転本数が一気に減って行き、1時間に1本の割合となっている。かつては千葉駅から運転されていたが、2017年3月4日のダイヤ改正より日中時間帯のほとんどの列車が木更津駅〜館山駅の運転となり、木更津駅にて千葉方面からの接続を受けるかたちとなっている。一方の特急列車「さざなみ」号は、かつて東京方面から館山駅まで毎時運転されていたが、東京をはじめとした首都圏から南房総方面への高速バス路線網の発達(東京湾アクアラインや館山自動車道の開通など)によって、年々利用客が減少していき、2015年3月14日のダイヤ改正において、定期列車では東京駅〜君津駅間の運転に短縮され、併せて朝夕のみの運行へ縮小されている。

館山駅〜安房鴨川駅間

 館山駅から安房鴨川駅までの区間は、もともと特急列車が通っておらず、普通列車のみの運行となっており、1時間に1本の割合となっている。大部分が千葉・木更津方面からの場合、館山駅で乗り換えとなっている。

運行車両

255系特急さざなみ(4号のみ)」

 1993年に登場し、当初は「ビューエクスプレス」の愛称で、「ビューさざなみ」で活躍していたが、2005年より「さざなみ」の愛称へ変更されている。グリーン車付きの9両編成で運用され、2018年現在はさざなみ4号にて運用されている。

E257系500番台特急さざなみ(1・2・3・5・6・7・9号)」

 2004年に登場した特急形車両で、当初は「わかしお」「さざなみ」で活躍していたが、2005年より「しおさい」でも運用が開始されている。255系とは違い、グリーン車はなく、「さざなみ」では5両編成で運用され、東京駅から君津駅まで運用されている。

E217系総武快速線・横須賀線列車

 総武快速線並びに横須賀線直通で運用されている快速列車はE217系にて運転されている。千葉駅から君津駅まで15両編成、および11両編成でそれぞれ運用されており、すべての車両にてグリーン車付きで運用されている。

E233系5000番台京葉線直通列車

 朝夕における京葉線への直通列車にて運用されている車両。東京駅から蘇我駅経由で君津駅までの運用がほとんどであるが、朝の上り1本には上総湊駅発も設定運用されている。内房線内は通勤快速、快速とも各駅に停車する。

209系普通列車

 かつて京浜東北線で運用された209系車両を房総各線向けに改造し、2009年から運用を開始した普通列車専用車両。6両編成と4両編成が用意され、双方で連結することも可能なことから、4両編成や6両編成のほか、8両編成や10両編成でも運用されることが特長である。2018年現在は千葉駅から木更津・館山経由安房鴨川駅まで運用されている。

過去の運行車両

183系:かつての特急で活躍。

 かつて国鉄時代から総武本線や成田線、内房線、外房線方面への特急に活躍していた車両。これまでの485系などの1扉から、より乗降しやすくするよう2扉に増やしたことが大きな利点となっている。2004年まで「さざなみ」などにて活躍した。

113系:かつての主力車両

 1970年代の房総電化以降から長年にかけて活躍した、かつての普通列車の主力車両。横須賀線色の車両で運用されており、「スカ色」塗色で親しまれ、内房線や外房線、総武本線、成田線などの路線で活躍した。JR東日本の鉄道路線においては最後の113系車両であり、2011年に引退している。


内房線 駅一覧

内房線(千葉〜木更津〜館山〜安房鴨川) ▲:朝の上りのみの運転。    










総武線快速


京葉線直通

接続している路線および駅周辺のガイド




千葉
(ちば)


京葉線へ直通
千葉県における代表的な駅で、駅ビル「ペリエ」が同居している。全国的に珍しく駅の構内がY字型に分岐しているのが特徴となっている。
本千葉
(ほんちば)
蘇我
(そが)
  • 外房線<大網・上総一ノ宮・大原方面>
  • 京葉線<海浜幕張・東京方面>(一部の列車が直通)
京葉線および外房線との接続駅。京葉線の東京開業の翌年に特急停車駅に昇格され、同時に特急は総武線経由から京葉線経由へ変更されている。




































浜野
(はまの)
京葉臨海工業地帯に位置しており、2009年に快速停車駅となっている。
八幡宿
(やわたじゅく)
五井
(ごい)
  • 小湊鉄道線<養老渓谷・上総中野方面>
首都圏の非電化ローカル線の一つである小湊鐵道はこの駅から発車。養老渓谷へはこの路線を利用。
姉ケ崎
(あねがさき)
長浦
(ながうら)
袖ケ浦
(そでがうら)
巌根
(いわね)
| かつては快速通過駅が多数あったが、2020年現在快速列車で通過する駅は当駅のみ。
木更津
(きさらづ)
  • 久留里線<久留里・上総亀山方面>
普通列車の大部分はこの駅にて千葉方面と館山方面とに分断されている。駅の発車メロディーには童謡「証城寺の狸囃子」が使用されれている。駅前からはアクアライン経由の高速バスが川崎をはじめ横浜・町田・東京・羽田空港方面などへ向けて発着している。
君津
(きみつ)
総武快速線および横須賀線直通列車、および京葉線直通列車は当駅発着。(京葉線の一部列車を除く。)
青堀
(あおほり)
富津岬へは駅前から日東バスを利用。この富津岬は富津公園として整備されており、東京湾を隔てて三浦半島の観音崎をはじめ、横須賀や横浜などの市街地、ならびに遠くには富士山を見渡せるといった展望の良い景勝地として知られている。
大貫
(おおぬき)
佐貫町
(さぬきまち)
マザー牧場へは駅前から日東バスで25分。また東京湾観音へもこの駅で下車。
上総湊
(かずさみなと)
ここから先の区間は車窓右手の東京湾が眺められる展望が楽しい区間。
竹岡
(たけおか)
浜金谷
(はまかなや)
久里浜へは金谷港から東京湾フェリーが出航しており、横須賀をはじめ横浜や東京方面への近道となっている。館山方向には鋸山がそびえ立っている。その鋸山へは鋸山ロープウェイを利用。
保田
(ほた)
駅から南へ徒歩15分の保田漁港に、保田漁協直営の食堂「ばんや」。食堂をはじめ温泉やホテルなど内容が盛りだくさんの施設となっている。
安房勝山
(あわかつやま)
岩井
(いわい)
岩井海岸海水浴場へは徒歩10分。保田や安房勝山などとともに房総の代表的な海水浴場であり、東京都内の学校などにおける臨海学校の場所となっている。
富浦
(とみうら)
那古船形
(なこふなかた)
館山
(たてやま)
南房総観光の拠点であり、東京方面からの特急の大部分が発着。普通列車も大部分が分断。駅前からも安房白浜方面などへのバスが発着。
九重
(ここのえ)
千倉
(ちくら)
千葉県および関東地方最南端の駅。千倉温泉への下車駅。
千歳
(ちとせ)
南三原
(みなみはら)
和田浦
(わだうら)
江見
(えみ)
太海
(ふとみ)
安房鴨川
(あわかもがわ)
  • 千葉駅〜蘇我駅間は外房線との共用区間。
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