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東葉高速鉄道線
(西船橋〜東葉勝田台)


 東葉高速鉄道線は、JR総武線と接続する西船橋駅から、北習志野を経由して、京成線と接続している八千代市(千葉県)の東葉勝田台駅に至る鉄道路線。東京メトロ東西線と相互乗り入れを実施しており、実質的な東西線の延長路線として機能している。

運行内容

 全ての列車において各駅停車にて運転され、ほとんどの列車が西船橋駅にて東京メトロ東西線と相互乗り入れを行い、大部分が東西線内快速列車、あるいは平日朝は通勤快速、および全区間各駅停車にて中野駅まで直通しているものの、ごく一部の列車は、中野駅からさらにJR中央線各駅停車に乗り入れて、三鷹駅まで直通する列車もある。その三鷹駅まで直通する列車は、東葉高速の車両では運転されず、全て東京メトロの車両にて運転されている[1]。また、ごく一部には八千代緑が丘駅発着も設定されている。

現在の運行車両



東葉高速2000系車両



東西線で活躍している05系後期車をベースに製造された自社発注車両。車両更新による、1000系車両の置き換えを目的に製造され、2004年から2006年まで10両編成11本が製造導入された。当該形式の運用区間は、自社線内(西船橋〜東葉勝田台間)と東西線内(中野〜西船橋間)であり、中野からのJR線への乗り入れは行われていない。



東京メトロ05系車両前期型


 東西線車両の近代化などを目的に、1988年に登場した営団地下鉄「0x系」シリーズの東西線版。1994年までに第1編成から第24編成までが製造され、製造年次によって差異があるのが特徴。第1編成から第13編成までが幕式の行先表示。第14編成から第18編成がワイドドア車両。さらに第19編成から第24編成がVVVFインバータ制御車両に分けられている。さらに写真の最終の第24編成は「アルミリサイクルカー」であり、廃車になった5000系アルミ車両のアルミ部品を再利用しているのが特長的である。なお初期の第1編成から第13編成(後述)は15000系へ置き換えられて廃車となっており、一部はインドネシアへ譲渡されている。



東京メトロ05系車両後期型


 5000系車両の置き換えを目的に、1999年に登場した05系車両シリーズのマイナーチェンジ版。1999年から2005年までに第25編成から第43編成までが製造され、兄弟形式として東葉高速鉄道の2000系が製造されている。
 1988年から1994年まで製造された前期型車両と区別されている関係から、大部分では前期型を05系と呼ばれているのに対して、後期型では05N系もしくは新05系と呼ばれていることが多い。
 本来は05系にて5000系を置き換える予定であったが、有楽町線および副都心線用の10000系車両の登場によって状況が変化したことから、07系の転属によって対応されている。



東京メトロ07系車両



 本来は05系にて5000系を置き換える予定であったが、有楽町線および副都心線用の10000系車両の登場によって状況が変化したことと、有楽町線に設置されるホームドアに対応できないことを理由に、東西線へ転籍している。10両編成6本が当初有楽町線で運用されていたものの、先述の状況から2006年と2009年に有楽町線から東西線へ転属している。



東京メトロ15000系車両




 沿線人口が増加し続けている東西線のラッシュ時の混雑緩和プロジェクトとして、2009年に登場した東西線のワイドドア車両。朝のラッシュ時の混雑においての遅延問題を少しでも解消させようと登場した車両で、ワイドドア車である05系車両の第14編成から第18編成とともにラッシュ時の運用に活躍している。13編成が登場し、05系車両の第1編成から第13編成を置き換えている。

過去の運行車両



東葉高速1000系車両



 1996年の東葉高速鉄道の開業時から活躍していたもと東西線5000系車両。比較的車齢の新しい車両を改造したうえで、10両編成100両が活躍していた。東西線のATCの更新(WS-ATC→CS-ATC)によって2007年に2000系へ置き換えられて全車引退している。



東京メトロ5000系車両



 東西線の開業時から活躍していた当時のオリジナル車両。当時の国鉄線への乗り入れを前提に営団地下鉄初の20m4ドア車両として登場した。東西線のほか千代田線でも活躍し、国鉄→JR線での乗り入れや沿線の通勤輸送に活躍した。東西線からは2007年に引退したが、千代田線でも北綾瀬線にて2014年まで活躍した。



東京メトロ05系車両初期型(第1編成〜第13編成)



 1988年から1991年にかけて東西線の近代化を目的に登場した車両。丸ノ内線の02系や日比谷線の03系と同時に登場した当時の営団地下鉄新型車「0x系シリーズ」の20m車であり、行先表示が幕式であるのが特徴的であった。2009年から2011年にかけて15000系の登場に伴い廃車となり、一部は千代田線の北綾瀬線へ転属したほか、インドネシアへも譲渡されている。


豆知識
  • 前述のように、東京メトロ東西線の延長路線として機能しているものの、京成線の混雑緩和を目的に建設されたことも、計画された一つになっていることから、京成電鉄も主要株主の一員となっている。
  • 東葉高速線の保安装置はWS-ATC(地上信号式ATC)となっている。これは乗り入れ先の東京メトロ東西線も、かつてWS-ATCであったが、2007年にCS-ATCに更新された為に、現在では我が国において数少ない保安方式となっている。

東葉高速鉄道線 駅一覧

東葉高速鉄道線(西船橋〜東葉勝田台間)



駅番号
接続している路線
西船橋
(にしふなばし)
TR01
東海神
(ひがしかいじん)
TR02
飯山満
(はさま)
TR03
北習志野
(きたならしの)
TR04
船橋日大前
(ふなばしにちだいまえ)
TR05
八千代緑が丘
(やちよみどりがおか)
TR06
八千代中央
(やちよちゅうおう)
TR07
村上
(むらかみ)
TR08
東葉勝田台
(とうようかつただい)
TR09
  • 西船橋駅は東京メトロにて管理。

脚注
  1. ^ 東葉高速鉄道の車両には、JRの保安装置であるATS-Pが装備されていない為。また中野側からのJR東日本の車両も、東葉高速の保安装置が装備されていない為に、JRの車両による東葉高速鉄道線への乗り入れは行われていない。

外部リンク
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