横浜市営バスは、横浜駅をメインとした横浜市内にネットワークを担い、横浜市交通局のバス部門において形成されている。内容的では一般の路線バスに加えて、港の町を象徴する形で周遊観光型の路線バス「あかいくつ号」が運転されている。ここでは現在の横浜市営バスの内容を記述する。 主なターミナル乗り場 2023年10月現在の主なターミナル乗り場は以下の内容となっている。 横浜市営バスの営業所と車両 2023年10月現在、横浜市営バスでは保土ケ谷、浅間町、本牧、滝頭、磯子、港南、鶴見、港北、緑、若葉台の営業所があり、過去には野庭(のば)や港北ニュータウンの営業所もあった。横浜駅や桜木町あるいは関内や新横浜、上大岡、鶴見などいくつかのターミナルを持っており、近年は市営バスにおける大規模な路線再編成によって、青葉区や栄区、金沢区などといった横浜市郊外の路線を、市営バスから民営バス(神奈中バスや京急バス、東急バス)へ移譲したことから、野庭営業所は2006年に、港北ニュータウン営業所は2007年にそれぞれ役目を終えて廃止されている。また、磯子と緑では外郭団体である横浜交通開発へ管理委託されており、一部では横浜交通開発直属の路線も存在している。[1] 車両について日野自動車製や三菱ふそう製、いすゞ製、日産ディーゼル製と国産4メーカーの車両が揃っているものの、最近までは営業所ごとによって配置するメーカーが決まっており、日野車は保土ケ谷、浅間町、港南、野庭、三菱車は本牧、緑、若葉台、日産車は滝頭、磯子、港北ニュータウン、いすゞ車は鶴見、港北とにそれぞれ決まっていた。また車両の内容も決められており、本牧と磯子、鶴見には長尺車両(10.5m車)が、それ以外には短尺車両が配置されていたことに加え、1994年までは滝頭には車掌台付き車両、緑には系統番号幕と行き先方向幕が別々の車両がそれぞれ配置されていたことが特徴であった。しかし、近年では車種問わず営業所ごとにトレードするなどの事態が発生しているほか、磯子や滝頭が指定していた日産ディーゼルが2010年に撤退したことなどが大きく挙げられている。これによって磯子や滝頭にも本牧や緑、若葉台と同様に2011年度に三菱車が配置されているのものの、基本的には2015年現在、全ての営業所においてはジェイ・バス製の車両が導入され、メーカーとしては日野製といすゞ製の2種(宇都宮事業所製。日野製の一部は小松事業所製)でいずれも基本的にノンステップバスであるが、一部にはワンステップバスも導入されている。また保土ケ谷と浅間町、港南、本牧ではハイブリッド式車両(日野車・小松事業所製)も導入されている。この為か、市営バスにおいてはいすゞ製よりも日野製(小松および宇都宮)を中心に全営業所に配置されている。 ●は横浜交通開発を併設。(管理委託および直属)
廃止された営業所
乗降方法 横浜市営バスの乗降はすべて前ドアから乗車して、中ドアから降車する「前乗り」方式。運賃では一部を除いてほとんどが「均一運賃制」を 採用している。運賃は現金およびICカードとも、大人は220円:こどもは110円の前払い方式。 ほとんどの路線が、上記の内容の均一方式であるが、滝頭営業所受け持ちの横浜駅〜三井アウトレットパーク線の運賃は、現金での大人は650円:こどもは330円、ICカードでの大人は650円:こどもは325円となっている。 横浜市営バスでは雨の日の朝ラッシュ時間帯に限り運行される臨時増発便として、「雨の日臨時便」が運行されている。運行有無の確定は、前の日の午後5時において、気象庁から発表される、神奈川県東部において午前6時から12時までの降水確率が70%以上であることとされており、これに該当しない場合は雨の日でも運行されない。2017年現在運行されている系統・区間は以下の内容となっている。
臨時運行系統路線 横浜市営バスには以下の臨時運行系統路線が設定されており、基本的に全ての営業所の車両が受け持っている。 37系統
ニッパツ三ツ沢球技場において、Jリーグなどといったサッカーの試合などの開催時に運行される系統路線。横浜駅西口から三ツ沢競技場へ殆どが直行でのかたちとなっている。 49系統
大桟橋において、大型客船が入港される際に運行される系統路線。横浜駅東口発着が原則的であるものの、場合によっては桜木町駅発着もある。 150系統
横浜国立大学のオープンキャンパス開催時や入学試験が行われる際に臨時運行される系統であり、37系統と同様に途中停留所無停車にて運行されるが、場合によっては201系統や202系統、329系統などが増発されることも稀にある。 車両写真 ●一般塗装車両 1995年までの旧塗装●・・・・2009年10月全廃
●一般塗装車両 1996年からの新塗装●
●小型車両● 1995年からは道幅が非常に狭い地域輸送に活躍もできる小型バスも登場している。なお小型車両はすべて日野自動車製。 ●観光路線バス●
廃止路線メモリアル ここでは、廃止もしくは他社へ移譲された一部の市営バス系統路線を記述する。 ●95系統 市が尾駅〜横浜駅西口(第三京浜道路経由) 市営バスにおける定期路線では第三京浜道路を走っていた路線。東急田園都市線の市が尾駅から川和町、佐江戸、川向町を経由し、新開橋付近の港北インターから市民病院に程近い保土ケ谷インターまで第三京浜道路を経由して横浜駅西口まで至っていた。長年市が尾から横浜駅へのアクセス路線であったが、浅間下の交差点での渋滞による乗客の低迷から2007年に廃止された。 ●4系統 磯子駅〜追浜天神橋(杉田・金沢文庫経由) 市営バスにおいて金沢区を経由して唯一、横須賀市に乗り入れていた路線。磯子駅から国道16号線を南下し、杉田、金沢文庫、金沢八景を経由して横須賀市にある追浜天神橋まで至っていた。京急バスとの共同運行でほとんどの区間で京急線と並走していた。その後路線再編計画によって2007年3月31日でもってすべて京急バスの運行へ変更され、横須賀市から横浜市営バスは撤退した。 ●5系統 横浜駅西口〜亀甲山・若葉台中央(和田町・鶴ケ峰駅経由)・鶴ケ峰駅〜よこはま動物園 横浜駅西口から和田町および鶴ケ峰を経由して瀬谷区や緑区に程近い ●116系統 三ツ境駅〜若葉台中央 市営バスでは唯一瀬谷区へ乗り入れていた路線で、相鉄線の三ツ境駅から若葉台中央までを結んでおり、神奈中バスおよび相鉄バスと共同で運行された。長年市営バスでは若葉台が受け持っていたものの、2007年3月には保土ケ谷も受け持ちに加わった。しかし移譲対象路線に指定されていた関係から、2007年12月1日に市営バスの受け持ちは神奈中バスへ変更され、以後は神奈中バスと相鉄バスが受け持っている。 停留所の記憶
脚注
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