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横浜市営バス(横浜市交通局)
2024.1.25 上永谷駅バス乗り場および新羽駅バス乗り場を新設。

 横浜市営バスは、横浜駅をメインとした横浜市内にネットワークを担い、横浜市交通局のバス部門において形成されている。内容的では一般の路線バスに加えて、港の町を象徴する形で周遊観光型の路線バス「あかいくつ号」が運転されている。ここでは現在の横浜市営バスの内容を記述する。

主なターミナル乗り場

 2023年10月現在の主なターミナル乗り場は以下の内容となっている。

横浜市営バスの営業所と車両

 2023年10月現在、横浜市営バスでは保土ケ谷、浅間町、本牧、滝頭、磯子、港南、鶴見、港北、緑、若葉台の営業所があり、過去には野庭(のば)や港北ニュータウンの営業所もあった。横浜駅や桜木町あるいは関内や新横浜、上大岡、鶴見などいくつかのターミナルを持っており、近年は市営バスにおける大規模な路線再編成によって、青葉区や栄区、金沢区などといった横浜市郊外の路線を、市営バスから民営バス(神奈中バスや京急バス、東急バス)へ移譲したことから、野庭営業所は2006年に、港北ニュータウン営業所は2007年にそれぞれ役目を終えて廃止されている。また、磯子と緑では外郭団体である横浜交通開発へ管理委託されており、一部では横浜交通開発直属の路線も存在している。[1]

 車両について日野自動車製三菱ふそう製、いすゞ製、日産ディーゼル製と国産4メーカーの車両が揃っているものの、最近までは営業所ごとによって配置するメーカーが決まっており、日野車は保土ケ谷、浅間町、港南、野庭、三菱車は本牧、緑、若葉台、日産車は滝頭、磯子、港北ニュータウン、いすゞ車は鶴見、港北とにそれぞれ決まっていた。また車両の内容も決められており、本牧と磯子、鶴見には長尺車両(10.5m車)が、それ以外には短尺車両が配置されていたことに加え、1994年までは滝頭には車掌台付き車両、緑には系統番号幕と行き先方向幕が別々の車両がそれぞれ配置されていたことが特徴であった。しかし、近年では車種問わず営業所ごとにトレードするなどの事態が発生しているほか、磯子や滝頭が指定していた日産ディーゼルが2010年に撤退したことなどが大きく挙げられている。これによって磯子や滝頭にも本牧や緑、若葉台と同様に2011年度に三菱車が配置されているのものの、基本的には2015年現在、全ての営業所においてはジェイ・バス製の車両が導入され、メーカーとしては日野製といすゞ製の2種(宇都宮事業所製。日野製の一部は小松事業所製)でいずれも基本的にノンステップバスであるが、一部にはワンステップバスも導入されている。また保土ケ谷と浅間町、港南、本牧ではハイブリッド式車両(日野車・小松事業所製)も導入されている。この為か、市営バスにおいてはいすゞ製よりも日野製(小松および宇都宮)を中心に全営業所に配置されている。

現在の営業所

●は横浜交通開発を併設。(管理委託および直属)

現行営業所 受け持ち系統(2023年10月現在)
保土ケ谷営業所 222528313233・(34)・(35)・(50)・537992101125127199207210211212214218220248260・(346)・聖隷横浜病院循環線
浅間町営業所 263435・(36)・505966・(68)・828788・(102)・(105)・(106)・201202204208209291292329346ぶらり野毛山動物園BUS【89系統】
本牧営業所 820・(26)・54・(58)・9197・(103)・105106109123168222328あかいくつぶらり三渓園BUS
滝頭営業所 9216878・(101)・102103109特急133135156158219233324BAYSIDE BLUE
磯子営業所 2・(8)・1058・【61】・6364・【70】・85113・【117】・215293321327
港南営業所 2455152・(64)・76107108111112130188217
鶴見営業所 713151617181927294886128155181213
港北営業所 6・(13)・1438416796104129155300301302304600
緑営業所 112283639567380・(82)・(92)・119124136172240・(248)・256295305306318326鴨居・東本郷線ふれあいバス緑区・上山地区
若葉台営業所 235565749098・(124)・177205・(305)・(306)・345ふれあいバス緑区・十日市場地区
備考:()内は副所管路線、【】内は横浜交通開発直属路線。

廃止された営業所

  • 野庭営業所(2006年3月廃止)→残存系統は港南営業所へ移管。
  • 港北ニュータウン営業所(2007年3月廃止)→残存系統は港北、緑、若葉台の各営業所へそれぞれ移管。

乗降方法

 横浜市営バスの乗降はすべて前ドアから乗車して、中ドアから降車する「前乗り」方式。運賃では一部を除いてほとんどが「均一運賃制」を 採用している。運賃は現金およびICカードとも、大人は220円:こどもは110円の前払い方式。

 ほとんどの路線が、上記の内容の均一方式であるが、滝頭営業所受け持ちの横浜駅〜三井アウトレットパーク線の運賃は、現金での大人は650円:こどもは330円、ICカードでの大人は650円:こどもは325円となっている。

雨の日臨時便

 横浜市営バスでは雨の日の朝ラッシュ時間帯に限り運行される臨時増発便として、「雨の日臨時便」が運行されている。運行有無の確定は、前の日の午後5時において、気象庁から発表される、神奈川県東部において午前6時から12時までの降水確率が70%以上であることとされており、これに該当しない場合は雨の日でも運行されない。2017年現在運行されている系統・区間は以下の内容となっている。


系統
番号

起点 途中経由地 終点 受け持ち営業所
36 片倉町駅前 片倉下町、菅田町入口、長導寺前、道路碑前、ひまわり団地前、西菅田団地 菅田町
58 小港橋 みなと赤十字病院入口→山下橋 山下町 本牧
158 睦橋 浦舟町→長者町1丁目→横浜スタジアム前→日本大通り駅県庁前 本町4丁目 滝頭
201 浅間町車庫前 浅間下→岡野町 横浜駅西口 浅間町
215 新杉田駅前 青砥坂→杉田坪呑中央(すぎたつぼのみちゅうおう)→大谷第1公園→杉田生協前→杉田台下→杉田台会館→小田(こだ)→杉田梅林→大谷団地→大谷第1公園→杉田坪呑中央→青砥坂 新杉田駅前 磯子
322 梶山 三ツ池公園北門→トレッサ横浜→港北区総合庁舎前

急行(港北区総合庁舎前→新横浜駅前間は無停車。)
新横浜駅前 港北
329 横浜駅西口 泉町→松本→三ツ沢下町駅前→三ツ沢上町駅前→横浜国立大学正門前→国大西→常盤台住宅→横浜新道→岡沢町→三ツ沢西町→三ツ沢中町→松本→泉町中央→鶴屋町3丁目

急行(横浜駅西口→国大西間は泉町、松本、三ツ沢下町駅前、三ツ沢上町駅前、横浜国立大学正門前、国大中央、国大北、国大西に停車。国大西からは各停留所に停車。)
横浜駅西口 浅間町

臨時運行系統路線

横浜市営バスには以下の臨時運行系統路線が設定されており、基本的に全ての営業所の車両が受け持っている。

37系統


系統
番号

起点 途中経由地 終点 備考
37 横浜駅西口 浅間下 三ツ沢グランド 岡野町経由のほか、鶴屋町3丁目経由もあり。

 ニッパツ三ツ沢球技場において、Jリーグなどといったサッカーの試合などの開催時に運行される系統路線。横浜駅西口から三ツ沢競技場へ殆どが直行でのかたちとなっている。

49系統


系統
番号

起点 途中経由地 終点 備考
49 横浜駅前 桜木町駅前 大桟橋客船ターミナル 桜木町駅発着もあり。

 大桟橋において、大型客船が入港される際に運行される系統路線。横浜駅東口発着が原則的であるものの、場合によっては桜木町駅発着もある。

150系統


系統
番号

起点 途中経由地 終点 備考
150 横浜駅西口 (直行) 国大西 相鉄バスと共同。

 横浜国立大学のオープンキャンパス開催時や入学試験が行われる際に臨時運行される系統であり、37系統と同様に途中停留所無停車にて運行されるが、場合によっては201系統202系統329系統などが増発されることも稀にある。

車両写真

●一般塗装車両 1995年までの旧塗装●・・・・2009年10月全廃

(1) (2)
  • (1) 1960年代後半から1995年までの長きに亘って採用されていた市営バスのお馴染みだった塗装。
  • (2) 1994年の車両の一つのCNG搭載車両は、市営バスのお馴染み塗装で唯一残っていたが、2009年10月に廃車となったことにより「旧塗装」は全廃された。

●一般塗装車両 1996年からの新塗装●

(3) (4)
  • (3) 1996年から上面の青色がなくなり、代わりに胴体と同じクリーム色部分になっている。1999年の車両までは正面の青帯が、Y型でなく真っ直ぐになっていた。
  • (4) 2000年からは正面の青帯にY型が再び入るようになっている。

●小型車両●

 1995年からは道幅が非常に狭い地域輸送に活躍もできる小型バスも登場している。なお小型車両はすべて日野自動車製。

●観光路線バス●


観光スポット周遊バス「あかいくつ

ピアライン

連接バス「ベイサイドブルー

ぶらり三渓園BUS

ぶらり野毛山動物園BUS
横浜市営バスにて運転されている観光路線バスには、2020年11月現在、5種類運行されている。

廃止路線メモリアル

ここでは、廃止もしくは他社へ移譲された一部の市営バス系統路線を記述する。

●95系統 市が尾駅〜横浜駅西口(第三京浜道路経由)

 市営バスにおける定期路線では第三京浜道路を走っていた路線。東急田園都市線の市が尾駅から川和町、佐江戸、川向町を経由し、新開橋付近の港北インターから市民病院に程近い保土ケ谷インターまで第三京浜道路を経由して横浜駅西口まで至っていた。長年市が尾から横浜駅へのアクセス路線であったが、浅間下の交差点での渋滞による乗客の低迷から2007年に廃止された。

●4系統 磯子駅〜追浜天神橋(杉田・金沢文庫経由)

 市営バスにおいて金沢区を経由して唯一、横須賀市に乗り入れていた路線。磯子駅から国道16号線を南下し、杉田、金沢文庫、金沢八景を経由して横須賀市にある追浜天神橋まで至っていた。京急バスとの共同運行でほとんどの区間で京急線と並走していた。その後路線再編計画によって2007年3月31日でもってすべて京急バスの運行へ変更され、横須賀市から横浜市営バスは撤退した。

●5系統 横浜駅西口〜亀甲山・若葉台中央(和田町・鶴ケ峰駅経由)・鶴ケ峰駅〜よこはま動物園
●115系統 鶴ケ峰駅〜若葉台中央

 横浜駅西口から和田町および鶴ケ峰を経由して瀬谷区や緑区に程近い亀甲山(かめのこやま)、若葉台中央まで至っていた路線。ほぼすべての区間で神奈中バスと並走し、一部では共通定期券も扱っていた。横浜駅から鶴ケ峰までは相鉄線と並行していたのが特徴であった。その後路線再編計画によって2008年2月12日に神奈中バスの運行へ変更されている。

●116系統 三ツ境駅〜若葉台中央

 市営バスでは唯一瀬谷区へ乗り入れていた路線で、相鉄線の三ツ境駅から若葉台中央までを結んでおり、神奈中バスおよび相鉄バスと共同で運行された。長年市営バスでは若葉台が受け持っていたものの、2007年3月には保土ケ谷も受け持ちに加わった。しかし移譲対象路線に指定されていた関係から、2007年12月1日に市営バスの受け持ちは神奈中バスへ変更され、以後は神奈中バスと相鉄バスが受け持っている。

停留所の記憶

奈良北団地折返場(横浜市青葉区)

 横浜市の児童遊戯施設である『こどもの国』からさらに奥に行った場所にあるのが、UR都市再生機構が運営している奈良北団地。この奈良北団地のある場所は横浜市ではあるが、横浜市の最果てに位置しており、少し先へ行くと東京都町田市へと入って小田急線の玉川学園前駅に至る。横浜市営バスもこのドン詰まりに位置した停留所が終点であり、団地の高層棟の間の谷に位置している折返場から十日市場駅方面へのバスが出ているのだ。最近では横浜市営バスや小田急バスに加えて東急バスも入ったが、横浜市営バスの本数は1時間に2本と昔と比べて本数が減っているのが少々寂しく感じる。写真は奈良北団地へ唯一乗り入れている23系統で、中山駅からの路線であるが、本数は日中の1時間に1本と少なく、ますます貴重な存在となっている路線だ。その奈良北団地から中山駅へと向けてしばらくしてから静かに走り去って行った。

(2013年11月2日撮影)

※23系統中山駅〜奈良北団地線は2021年3月31日付けを以って短縮・廃止となりました。

脚注

  1. ^ 磯子営業所の61系統、70系統、117系統と緑営業所の100系統。

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